バーキンとゲンズブールの映画『スローガン』を始めて観ました。
このふたりの共演映画はほかにも数本あるのですが、
よく考えたらすべて観てないことに気づいて、
ちょっとビックリ。なんとなく観てたとおもってたのに・・・。
話はCMディレクター?の40歳の髭ナシ(!)ゲンズブール、妻、妊娠中と
イギリス娘、22歳のバーキンが恋人と旅行中に出会って、付き合って、
別れてまた付き合ってって不倫ものです。
メロドラマと言ってもいいくらい古典的な筋だし現実だったらよくある話。
で終わってしまいそうですがこの世紀のカップルはやっぱりすごいフェロモン。
ゲンズブールは髭なしでお世辞にもハンサムとは言えないのに電話やたばこや
ハンドルをにぎる手とその表情がとてもセクシー。
バーキンもふたりが出会ったころのパッと画面全体が輝くような笑顔から3年にわたって付き合ううちに関係が煮詰まっていく無表情ともいえる横顔までやっぱりオーラがあります。
この映画には列車、オープンカー、ボート、飛行機など男の子が好きそうな乗り物がたくさん登場します。アパートや仕事場などもハイパーモダンで白と赤を基調としたインテリアは『2001年宇宙の旅』のあの宇宙船内のようです。物語の筋といい、男の夢実現、というかちょっと男に都合のいい物語すぎないか?とおもいながら観てました。でもゲンズブールやりたいほうだい、とはいきません。
例えばゲンズブールが奥さんに別居をきりだして、しばらくして奥さんのほうから離婚しましょうと提案されて困惑するところから、そうして一緒になったバーキンから結婚したいそぶりをされてるのに先延ばしにしていって結局ダメになってくふたりの関係とか、ゲンズブール、結局どうしたかったのでしょう?
世の中のモラルとか価値観とはまた別の基準で、劇中のふたりがうまくいかないのも、バーキンが別の青年のもとへ去るのも不思議と納得できます。
まるでR・D・レインの『好き?好き?大好き?』のように、おなじ言葉、おなじしぐさ、も時間とともに輝きをすり減らし空気を重くするあの世界中のカップルにおこる?悲しい魔法がこの映画にはあります。
この、“ある女のこの堕ちていき方”を焼き付けている『スローガン』は、男に都合のいい映画なんかではなく、やっぱり女性のための映画なのでしょう。
そして“あるふたりの別れかた”でもあるこの映画をさらに魅力あるものにしているのは、ご存知のとおり、現実にはこのふたりが付き合い続けて、かわいいシャルロットをもうけたこと、でしょうか。ではまた。
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