ライターの有留です。
いつもお世話になっております。
私が昨年4月から関わるようになった
「とびらプロジェクト」。
東京都美術館と東京藝術大学とのコラボ事業で、
要するに、美術館を様々な人たちが集まる
コミュニケーションの場にしよう!
というのが目論見。(←私見です)
そこで活動するアートコミュニケータ、
通称「とびラー」の任期は3年です。
本日は、6期のとびラーさんたちの
開扉式でした。
(3年の任期を終えて卒業していくことを
「開扉」と呼んでいます)
しかし、このご時世。
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため
東京都は今週末の外出について
自粛要請を出しました。
東京都美術館も例外ではなく、
開扉式は初のオンラインで開催になりました。
開扉されていく6期の人たちの写真が
スクリーンに流されていて
ひとりひとりの顔を見ながら思わず涙
私もこの人たちと確かに一年過ごしたんだなって。
とびラーさんやスタッフのみなさんと
直接会うことはできなくても、
不思議な一体感がありました。
とびラーになってよかった
6期のとびラー代表の方のスピーチと、
都美術館の課長さんのスピーチで、
「バベルの塔展」の話題に。
「バベルの塔展」は2017年に都美術館で開催され、
6期とびラーさんたちにとって初めての
企画展だったんですよね。
≪バベルの塔≫が描かれた16世紀は、
まだペストが定期的に流行っていた時代だそうです。
ペストが大流行したのは、14世紀のヨーロッパ。
たくさんの人が命を落とし、
しかし、その中で新しいものも生まれた。
それが「ルネサンス」だった、と。
ペストと新型コロナウイルスを
単純に比較することはできませんが、
もしかしたら、今がそのときなのかも。苦しみの先に全く新しい価値観が
生まれてくるのかも。
……なんて思いました。
そして、開扉するからいいんだ。
都美術館の中だけじゃなくて、
3年後にそれぞれのフィールドに戻って
アートを介したコミュニケーションを
考えていく、やっていくということが
すごく社会にとって意味があることなんだと
思います。
私もアートに関わり続けていれば
開扉した後もきっとこの人たちに会える。
寂しさと期待と覚悟。
いろいろ感じた一日でした。
とびらプロジェクトについて詳しく知りたい方は
ぜひこちらをご一読ください!