”「困った」を「できた!」に変える支援の場”トータスキッズ指導員の村田です。
トータスキッズでは主に応用行動分析(ABA)をベースに指導を組み立てています。ABAでは、子どもが起こす「困った」の問題行動は
「要求の実現」
「(嫌な事態からの)回避」
「注目の獲得」
「感覚刺激」
の4つの要因に当てはめられると言われているのですが、今回はその中の一つ
「注目の獲得」
にの対処について、年長さんKくんの学習時の離席に対しての支援の事例を使ってお話ししたいと思います。
最近は知っていることや自分が楽しかったことを相手に伝えて、反応してもらうということがとても好きになってきたKくん。
その日も好きな列車を動かす遊びを指導員と楽しんでいました。 5分ほど遊んだ後、課題に取り組むため着席を促すと、一度は席に着いたKくんでしたがそのまま椅子を持って部屋の中を動き回ってしまいました。
離席時にKくんが見せたニヤッとした表情から
「これは自分のやっていることに反応してもらいたい。つまり、注目の獲得のためにこの行動を起こしているな」
と考えました。
さて、このような問題行動が起きた時は、
“問題行動には反応せず
正しい行動(代替行動)に誘導・実践させ褒める“
が対処の基本。なのでまず、私は彼のやっていることを見ず、無表情かつ無言で待ってみることにしました。
最初のほうは笑顔でいろんなことを喋りながら動き回っていたKくんでしたが、数分間こちらが反応しないままでいるとゆっくり戻ってきて椅子を置き座ることができました。そこで、私はすかさず
「戻ってこれて偉い!」
と褒めると嬉しそうにしながらその後は最後まできちんと課題に取り組めました。そしてその後は、遊びの時間の後でもすぐに自分の席まで戻って来られるようになりました。
“問題となる行動をしても注目がもらえず嬉しいことが起きないが、
正しい行動をすると注目が得られ褒めてもらえる(自分にとって嬉しいことがある)”
ことがわかり正しい行動を増やせた、そんな一例だと思います。
さて、今回は「注目の獲得」が要因となった離席行動への対処の一例を紹介させていただきました。 同じ離席という問題行動でも「要求の実現」「嫌な事態の回避」「感覚刺激」など要因が変われば対応が違ってきます。
トータスキッズのスタッフは皆、応用行動分析の研修を受けており、社員の1/3が公認心理師。
「うちの子の場合はどうなんだろう」
「どう支援したらよいのか知りたい」
など気になることがございましたら、是非一度、トータスキッズまでお問い合わせください。ご家族が一緒に学んでいただける環境もあります。
見学・ご相談ともに心よりお待ちしております。😄