綾奈と姉・いずみは、とある平日の夕方、台所で話をしていた
今日は両親が用事があるらしく、2人での夕食になっていた
「あんたたちの話聞いてると、あんた最初の恋だけで済みそうな気がするべ。恥ずかしくて聞いてらんねえべさ。今日呼べば?」
「ああ、そうか。そうしてみよう。ちょっと待ってて」
綾奈がメールをしたら、数分後に返信が来た
いいのかな、行きます
ねそう文面にあった
「姉ちゃん、うち来るって」
じゃあ、2人で夕食の準備しようと言う事になった
「灼けるなあ。私も彼氏呼びたいべさ。でも残業があるとか行ってたべ」
「姉ちゃんだって、アツアツやん」
「最近かなり忙しくなってたから、なかなか会えねえが。メールは出来るべさ」
マルゲリータを作ろうと2人は夕食の準備に取りかかる
「サラダ、作ろうかな」
綾奈はキャベツなどを取り出した
やがて聡がやってきた
姉とは初対面である
出てきたいずみに挨拶をし、家に上がった
そして台所の食卓に連れて行ってもらった
「聡、聡、このサラダの味どうかな」
聡は綾奈からマヨネーズの容器に入ったサラダを食べた
「美味しいよ。このしょっぱい味が良い」
聡は気に入ったようである
「おーおー、見せつけられたべさ」
「姉ちゃんだって、今の彼氏さんとか長い付き合いでしょ」
「ああ、5年になっかな。父さん母さんも長かったらしいべさ。あんたも長ければ、血は争えないって事べさ」
「聡、うちの姉ちゃん、長距離やってたの。高校駅伝、福岡県予選4位だった。アンカーなんだけど」
ああ、なるほど、だから綾奈、足速いんだな
と聡は納得した
「姉ちゃん、今度から聡のレース一緒に来て、まだ分からない事沢山あるから」
「邪魔にならない程度なら良いべさ」
聡は久し振りに暖かい家庭の味を体験し、優しい気持ちになれた
「毎日夕食一緒に食べてみるべさ」