マーガレットホテル032 | camouflage

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いつもの通り

綾奈と姉・いずみは、とある平日の夕方、台所で話をしていた

今日は両親が用事があるらしく、2人での夕食になっていた

「あんたたちの話聞いてると、あんた最初の恋だけで済みそうな気がするべ。恥ずかしくて聞いてらんねえべさ。今日呼べば?」

「ああ、そうか。そうしてみよう。ちょっと待ってて」

綾奈がメールをしたら、数分後に返信が来た
いいのかな、行きます
ねそう文面にあった

「姉ちゃん、うち来るって」

じゃあ、2人で夕食の準備しようと言う事になった

「灼けるなあ。私も彼氏呼びたいべさ。でも残業があるとか行ってたべ」

「姉ちゃんだって、アツアツやん」

「最近かなり忙しくなってたから、なかなか会えねえが。メールは出来るべさ」

マルゲリータを作ろうと2人は夕食の準備に取りかかる

「サラダ、作ろうかな」

綾奈はキャベツなどを取り出した


やがて聡がやってきた
姉とは初対面である

出てきたいずみに挨拶をし、家に上がった

そして台所の食卓に連れて行ってもらった

「聡、聡、このサラダの味どうかな」

聡は綾奈からマヨネーズの容器に入ったサラダを食べた

「美味しいよ。このしょっぱい味が良い」

聡は気に入ったようである

「おーおー、見せつけられたべさ」

「姉ちゃんだって、今の彼氏さんとか長い付き合いでしょ」

「ああ、5年になっかな。父さん母さんも長かったらしいべさ。あんたも長ければ、血は争えないって事べさ」

「聡、うちの姉ちゃん、長距離やってたの。高校駅伝、福岡県予選4位だった。アンカーなんだけど」

ああ、なるほど、だから綾奈、足速いんだな
と聡は納得した

「姉ちゃん、今度から聡のレース一緒に来て、まだ分からない事沢山あるから」

「邪魔にならない程度なら良いべさ」

聡は久し振りに暖かい家庭の味を体験し、優しい気持ちになれた

「毎日夕食一緒に食べてみるべさ」