こちらの続きです。
旅行先ではたくさんの写真を撮っていたから、当時やっていたブログでたくさん旅行記をアップしていた。
ただのカップル旅行記として楽しかったことだけを書いて。
凌亮にもそのブログは教えてあったから、
「早速ブログありがとう」
と必ずありがとうの後に旅行の思い出を話してくれた。
お互い心には苦い思い出はあったけど、そこでもそれには一切触れず。
それでも記事を読み返せば、文章には書かれていない思い出も蘇って、なかったことにはできなかった。
そんなことを何年繰り返しただろう。
本当はお互いの心内を話すべきだったと思うが、解決できる問題ではないことを言っても仕方ないと思っていた。
旅行に合わせるように体調を崩すことも、病的なまでの睡魔も、私が咎めたところで対処できるものではない。
また日常に戻ってホテルデートしていればいつものふたりに戻っていたから、旅行での苦い思い出は心の底に押し込めて蓋をした。
対処できるとかできないとかではなく、私のその時の気持ちを言葉を飲み込まずに伝えることができたら、やがて蓋から溢れてどうしようもなくなることはなかったはずなのに。
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