補助は、後見や保佐されるには至らないものの、なお判断能力が残存している軽度な精神障がい者(知的障がいや自閉症など)を家庭裁判所の審判を経て被補助人となし、この被補助人を保護するための制度です。この被補助人にも被補助人本人や補助監督人の家庭裁判所への請求によって特定の法律行為についての代理権又は同意権・取消権を付与することができます。
精神上の障がいにより事理を弁識する能力が不十分である者については、当事者の家庭裁判所への請求により補助開始の審判を受けた者を被補助人といい補助人が付きます(15条、16条)。この補助人は家庭裁判所が職権で選任します(876条の7第1項)。また、法人の選任も可能であり(843条4項)、数人の補助人を選任することもできます(876条の7第2項)。この補助人にも、当事者が申立てにより選択した特定の法律行為について、審判により同意権、取消権、代理権を与えることができます。
まず、補助人の同意権は、13条1項に定められた法律行為の一部について家庭裁判所は、被補助人本人等の請求により補助人の同意を得なければならない旨の審判をすることができます(17条1項)。なお、補助人の同意を得なければならない行為について、補助人が被補助人の利益を害するおそれがないにもかかわらず同意しないときは、家庭裁判所は、被補助人の請求により、補助人の同意に代わる許可を与えることができます(17条3項)。
補助人の取消権については、補助人の同意を得なければならない行為であって、その同意又はそれに代わる許可を得ないでしたものは取消すことができます(17条4項)が、取消すことができる人を取消権者といい、制限行為能力者本人、その代理人等です(120条1項)。
補助人の代理権について、家庭裁判所は、被補助人本人、補助人等の請求によって被補助人のなす特定の法律行為について、補助人に代理権を与える旨の審判をすることができます(876条の9第1項)。ただし、本人以外の者の請求によって代理権を付与するには本人の同意が必要で(876条の9第2項)、この代理権付与の審判は補助開始の審判とともになす必要があります(15条3項)。
未成年者の保護について、民法は法定代理人である親(親権者。親権者がいない場合は後見人)の同意がなければ契約などの法律行為はできないとするのを基本とし(5条1項)、同意なしにした場合は本人や親がそれを取消せます(5条2項)。ただし、単に未成年者が権利を得、又は義務を免れる法律行為や、目的を定めて処分を許した財産と目的を定めずに処分を許した財産の処分行為は、親の同意を要しません(5条1項但書、5条3項)。これらの行為は未成年者が債務を負うおそれがないからです。小学生にお菓子を買ってもいいよと言って100円をあげたり、高校生に1000円の小遣いをくれてやるケースが一般的なたとえでしょうか。
未成年者は婚姻によって、成年に達したものとみなされます。これを成年擬制といいます(753条)。さらに未成年者が一種又は数種の営業を許された場合は、成年者と同一の能力を有するとみなされます(6条)。