おかげさまで今シーズンは、
単月の税務調査対応が最高20件弱にまで上りました。
その中で、資料調査課や特別調査官の調査というのも
多く担当させていただきました。
どちらかというと、
資料調査課や特別調査官が行う調査はすごく厳しいという
イメージがあります。
実際、彼らが行う調査の9割以上が無予告調査と言われています。
そこには無予告で調査する目的が大きく2つあります。
1つ目は、現状をすぐ把握できるということです。
2つ目は、納税者が混乱している間に、質問応答記録書を書いてもらい、
「故意に偽りその他不正の行為もしくは隠蔽仮装を行なっていた」という旨を書いてもらうことです。
彼らの機動力や、納税者を精神的に一気に追い込むノウハウは素晴らしいものを持っています。
彼らは、悪気があってやっているわけではなくて、課税の公平という前提でやっています。
短期的に、納税者から増差額、重加算税を取っていくというのが彼らの特徴です。
そして、彼らにはもう1つの特徴があります。
まさにこんな感じ。
短期、短距離は非常に速くて、誰よりも強みがあります。
しかし、反対に長期的になると興味が冷めてしまって、
税務調査の深度はあまり無かったりします。
ある程度長期的になってくると交渉しやすいのも、
実は資料調査課だったりします。
資料調査課や特別調査官の税務調査に臨む際には、
こちらとしては短期で臨むというよりも、
じっくり真っ当に調査を受けるという長期戦を覚悟した方がうまくいくことがあります。