「ティール組織」とシステムコーチングの関連性 | ステップファミリー×組織開発

ステップファミリー×組織開発

どん底だったシングルマザーの時代から幸せなステップファミリーを築いた軌跡。現在はパーソナルのコーチング(1on1)と組織開発や関係性のシステムコーチとして、あらゆる組織や家族・カップルの応援をしています。

こんにちは。

Co-leadersのSHIHOです。

 

システムコーチ界隈の中での当たり前ではありますが

世の中にあまり言語化されていない部分を言葉化しておきたいと思います。

 


私達システムコーチが入らせて頂く企業組織の皆様が

少なからず言うのは、

・メンバーのリーダーシップを育成したい

・フラットな対話文化の組織を更に進化させたい

・イノベーションが生み出せる組織になっていきたい

こんなこと。


 

すべての企業や団体がみんな

「ティール化」を望んでいるかというと、

その言葉を使う使わないはあれど、

組織として次のフェーズに進化していかなければならない時という認識があるようです。

 

 

組織開発案件だけでなく、

私が所属する組織開発のチームPlan.Cでも、

システムコーチング養成機関であるCRRでも

ほとんどが以下のように運営をしていこうとしています。

 


・上下関係がなくフラット

・ネガティブなことも言い合える雰囲気

・個人の専門性やプロフェッショナル意識が高く個人として独立している(雇われる認識がなく、個人事業主もしくは株式会社の代表である)

・お互いに尊重・尊敬し合う関係性であり、活かし合う

・チームであるシナジーを発揮し合う

・「株式会社」という形態は取らず、自分たちで自分たちの組織のあり方を決め続ける(誰も評価しない)

・我々でなければならない「進化する目的」がある

 

 

つまり株式会社の中、組織の中でも

こんな風に個が独立し、個性を発揮しながら、

仲間と深く繋がり、シナジーを起こしながら深い信頼の元に未来に向かう、そういう組織が次の未来には求められているようなのです。

 



で、

システムコーチングとティール組織は

どう関係しているのか、

という問いを何人からか頂きました。

 



私は、「ティール組織」という本を初めて読んだ時に、ハッとしたのですが、

まさにこの考え方は、

「システムコーチング」における「システム」への

モノの見方を全く同じなのです。これ、システムコーチが書いたんじゃないの!?と思った程シンクロしているのです。



 

ティール組織というものには、3つの柱があります。

 

※参考

https://toyokeizai.net/articles/amp/250929?page=3

 

●ホールネス(全体性)

●セルフマネジメント(個人のオーナーシップ)

●エボリューショナルパーパス(進化する目的)

 

 

まずは、「ホールネス」

ティール組織では、組織が一つの生き物として全体を捉える、上下という概念がない

そういう捉え方をしています。

システムコーチングでも組織の全体を、

まるでひとつの生き物として全体を捉える、

という観点では全く同じ考え方を持ち、システムに接していきます。



 

次に、「セルフマネジメント」

ティール組織では、誰かが評価判断して給料を決めたり査定したりする人がいません。

完全なる個の自立が求められます。

何を思い、どんな立場を取り、発言するか、それにはリーダーシップが求められます。

システムコーチングでは、個々の声を(システムのすべての声)を聴いていきます。

その上では、全体の場で発言をすること自体、リーダーシップが求められるのです。

リーダーシップがある人だけが、声を上げるのではなく、全ての人が声を出せるよう

支援していくのがシステムコーチングなのです。


※全体の場で個の声や立場を出せないシステムの場合には、個別でパーソナルコーチングを並走することもあります。(別のコーチをたてて)

 



最後に、「エボリューショナルパーパス」

これは進化する目的ということです。我々はなんのために存在するのか、

その存在理由のようなものを企業や組織はビジョン・ミッション・バリューのように

言語化してHPなどに掲げていますよね?

でもティール組織でも、システムコーチングでも「組織」は「進化する」ものだという

前提に立っています。この大上段を掲げたら向かえるという訳ではなくて、

常にこの行き先について対話を繰り返し、深め、合意し、共に歩んでいくプロセスを大切にします。


なぜなら、大上段に掲げた誰か知らない人が作ったものには、誰も響かず形骸化します。常にこの言葉が自分達のモノになっているかの方が、組織への主体性が高まります。


 



システムコーチングをすれば

ティール化した組織になれるわけではないんです。


ティール化した組織という完成形があり

そこに向かって変わらなければならないもの、というものでもありません。


ただ、自分達が自走する組織になっていくためにも

ティール化した組織にヒントがありそうだなという場合には、システムコーチングを受けながら対話をし続けていくと、自分達らしい組織の未来に向かえるのではないだろうか、という訳です。




だから最近組織からのオーダーが途絶えないのは

時代の要請なのかもしれません。




システムコーチは組織の内側の嫌な部分の

パンドラの箱を開けますがコンサルティングはしません。治療もしません。

現実を直視する勇気があれば、

必ず自然治癒するとして関わります。



本当の学びとは、

外側から指摘されて得るものではなく

自分自身が感じて言葉にして、他者と共有する対話からしか学びません。



だから覚悟ある経営者のみ一緒に探求しましょう。

あくまでも今のベストな答えを見つけ出すのは

自分達です。



インテグラル理論的に言うと…

個人の年収やポジションなどの【個の外側】だけでなく、

個人の内面やメンタルモデル、あり方などがコーチング等によって【個の内側】が注目されると同じように、



働き方改革やノー残業デーなどの【組織の外側】だけでなく、

組織の中の多様な声や感情的な部分、全体性として、今どこにいて、どこに向かいたがっているのかの、【組織の内側】にアプローチしていくのがシステムコーチングなわけです。



個の外側、内側、

組織の外側、内側、

どれも偏るとアンバランスであり

どれもが大事とされていますが、

特に日本では

【組織の内側】が特に

置いていきぼりになっていたんですね。