平泉に行った主要目的は毛越寺門前産直あやめで、コユキコムギで作られた平泉きんいろあんぱんを買うこと。
平泉世界遺産号にのる、スタンパー魂にかけてスタンプをふやす。
はっ、
中尊寺は?毛越寺は?と言われそうですが、んー、いつでも行けるという油断があるみたい(笑)。
あやめ祭りもいっぺんも行ったことがないしなあ。行くべ、と言っても地元民のもとの相手からして、うーん、毛越寺は元朝参りでいくからいいよ、
だったもんなあ。地元ってそんなもんです。
話はコユキコムギにもどって、
私、粉まで売られているとは知らなくて、最初1袋だけ買ったんですが、
いやまて、もう1袋、
と、追加を買いに戻ったんです。
したら、あら?
小麦粉 パン・ピザ というパッケージで200円のものが。
てかみんな200円って。
レジのおばさんにあのーこれー、
と差し出したら、これはコユキコムギできんいろあんぱんの粉で、
こっちはユキチカラだから、
とおっしゃり、
この小麦は東京のワルン・ロティの大和田さんのお父さんが開発したもので、
と、たぶん、買う方にはいつもそう熱心に話しているであろうストーリーを続けて、
表示はよく見てね、どうぞおいしく焼いてください、
と奥からコユキコムギを出してきてくれました。
やっぱり500g500円か。うちでいちばん高かったヴィロンのラ・トラディショナル・フランセーズといい勝負。
大和田さんとコユキコムギについては、
このマンガでよーく知っておりますよ。
大和田さん原作で週刊漫画サンデーに連載されていた田中つかささんの「おいしいパンを召し上がれ!」
もともとパンが大好きで、格安のホームベーカリーを買ってパンを焼きはじめた大和田さんが、
一通りやると飽きてしまい、ふと、お父さんが開発した小麦粉のことを思い出し、
お父さんに電話をして、業者から取り寄せたところ。
この場面は息を呑むような緊張感があります。
出会いというものの残酷さと美しさを感じます。
このあと、大和田さんはホームベーカリーでコユキコムギを焼くのですが。
ああ、わっかーるわかるよ、キミの気持ち。
思わず歌うくらい、わかります。
粉がすべてなんです。
前に買ったレシピ本で、レシピ通りの粉で作ってください、とあって、えー、無理!
と思いましたが、いまは、強力粉、フランスパン用小麦粉、とだけあると、
教えてー出し惜しみしないでー、
と激しく思う。
このあと大和田さんは好きで通っていたパン屋さんからレーズン酵母、ライサワーを習い、
ついに。
この場面の胸いっぱいになって、涙さえこぼれる気持ちもわかります。
マンガの最後の方に、きょう私が行ってきた、
きんいろぱん屋さんとのお話も出てきます。2008年にコユキコムギが奨励品種から外され、生産農家がなくなる危機を迎えたのです。
大和田さんは岩手に何度も足を運び、平泉にある、農事組合法人アグリが声をかけてくれて、
契約栽培してくれることに
その縁でコユキをつかったパン屋さんのアドバイザーとなり、
こうしてゴールデンウィークに平泉にヘルプに来ていたわけです.
レジのおばさんが、大和田さんがきょう東京から来ている、と言った時
あのー、じつはさきにお会いしましてー、
と思いましたが、ま、言わなくてもね。
こちらの2冊も愛読しています。
というわけで、コユキコムギで何を焼こうかなーって思う私でした。
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