『花ざかりの家の魔女』河原潤子作 岡本順絵 (あかね書房)
ところで、図書館にいって、児童室をのぞくとタイトルに「魔女」がやたら多いのに
一驚します。えー、こんなにー、ってくらい。
ファンタジーもの、魔法ものの魔女もけっこういますが、
教室の魔女、も、けっこういまして。
「女王の教室」、女王というより、魔女という感じでしたねー。
私は後ろでまとめる、シニオンという髪型が好きで、自分でも
髪が長くなると後ろにまとめますが、他の人がシニオンにしているのも、
けっこう好きです。
シニオンって、えーと、髪をうしろでお団子にする、あの髪型。
そういや、むかし「好き好き魔女先生」という、石森章太郎原作のドラマがありました。
さて、このお話に登場するのは、主人公ミクの「お父さんのお母さんのお母さんのお姉さん」。
お父さんの大伯母さん。通称オーバ。戦争で多くの青年が命を失ったために、
結婚できなかった女性が多かったそうですが、彼女もその一人。
なにより、戦死した父に代わって、母親を助け、妹の学業を全うさせてやらなければ、という
強い責任感で生きてきた女性です。そのあとも、妹の子供(父の母)の世話もしてやり、
幼かった父の面倒もみてやりました。職業は小学校の先生。
生徒につけられたあだ名は、「灰色の魔女」。
自分にも生徒にも、一切の妥協を許さない、厳しい先生だったのでしょう。
けれども、卒業生たちに贈られた花の鉢植えを大切に育てる一面もあります。
なんだか、ドラマの阿久津真矢先生みたいですね。
そういえば、阿久津先生も、白から、黒の「ザ・女王の教室ファッション」に変身
するまえに、「灰色」の時代がありましたね。魔女ファッションは、無彩色が基本
なのでしょうか。