カニグズバーグ 松永ふみ子訳 (岩波書店)
「わたし」と、「魔女」を名乗る、風変わりで超然とした女の子、
ジェニファのものがたり。
このパターンのものがたりが好きなんです。
吉田秋生さんの「吉祥天女」とか、山岸凉子さんの
「メタモルフォシス伝」とか、平凡で自分に自信のないタイプの
主人公が、出会いによって、自分の中に眠っていたものに
気づくという…。
ジェニファは「わたし」を、魔女の弟子として、
さまざまな魔法を教えます。
それによって、猫っかぶりのいやな優等生の鼻をあかしたり、
いつのまにか、風邪ひとつひかなかったり。
ジェニファの魔女っぷりに、ついひきこまれてしまいます。
なにより、超然とした表情がいいですねー。
写真は、ジェニファと「私」が、魔法の薬を作るところ。