なんと、その6だ。いいのかこんなんで。
でもさくさく書けちゃうんだ。
映画から少し離れるかもしれないけれども。
兵隊さんになった中居君は、
演習で上官に殴られている仲間をかばって、
「自分は散髪屋であります! バリカンより重いものは
持ったことがありません!」と言ってのける。
この時の、上官役の六平直政さんに向けた、ニッという悪戯っぽい笑顔は、
アイドル中居君を思わせて、虚実皮膜という感じ。いやそこまで深い意味はないよな。
でも、かっこよかったぞ。
このあと、当然上官に目をつけられて、顔の形が変わるほど殴られるんだが、
そうなるのは分かっていても、仲間が殴られるのを黙ってみていられなかった…。
話が飛ぶようですが、小松左京に『やぶれかぶれ青春記』(旺文社文庫)
という、戦時下の青春を描いた本があります。
……小松少年の旧制中学時代、軍事教練の教官の体罰がひどく、
皆で文句を言おう、ということになった。
しかし、小松少年が、「先生、お話があります…」と、
その暴力主義的な指導法を批判した時、
「こいつと同じ意見のものは前に出ろ」
と言われて、起ち上がった者はゼロ。
たった一人で、その教官にボロボロにされた帰り道、それでも、
たとえ一人殴られても、おれは裏切らなかった、と、
これからも、自分の生き方は変わらないだろうと思う小松少年だった。
こんなエピソードなんですが、
裏切られても、裏切らない生き方、というところが残ったのか、
戦時下の学校の異様さに胸がつぶれたのか、
今日、久しぶりに思い出してしまったぞ。
読み返したいけど、なあ。