期待は、しても。
「・・・もし、もし」
「夕飯の材料を買ってきてくれないか」
「え? ・・・あ、はい」
てっきり、さっきの感じで怒られるのかと思ったら。
妙にあっさりと用事を言いつけてくる。ちょっと驚いた。
「たくさんあるから、ちゃんとメモしとけよ。えーっと・・・」
「あ、ちょっと待って」
必然的にスビンさんから離れ、バッグの中にあるメモを取り。
言われるまま、書きとめる。
「ホントだ、たくさん」
「お義母さんに持っていこうかと思ってるんだ。だから早めにな」
「うん! わかった。すぐ帰る」
電話を切った後、自分が。
どんな状況だったかを思い出した。スビンさんは苦笑してる。
「一気に子供の顔に戻りましたね」
自分の今の姿が恥ずかしく思える。下着一枚の姿。
咄嗟に股間を隠した。スビンさんは俺を、抱き寄せて。
「また、会ってくれますね?」
腕の中で、囁かれる。
「・・・は、い」
「その時に服をお返しします」
スビンさんは奥の部屋から、真新しい服を持ってきて。
これを。有無を言わさず俺に差し出した。
