20240706_UKIYO-E KURASHIKI / 国芳館 | Hon Taku の With My Soul

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「感想記録用ブログ」
ときがながれてのこるものはめにみえないものだけ

本当は高知に行く予定だったのですが、

同行者の体調不良によりキャンセルとなりました。

家でじっとしていても面白くないのでちょっとお出かけを。

 

とはいえこの日の最高気温は34度。

外を出歩くには暑すぎるので美術館的なものをと

気になっていた倉敷美観地区内の歌川国芳の美術館に行きました。

 

倉敷駅前です。

 

 

 

 

入場料は1300円。

猛暑だからこういうところが混むのかと思いましたが、

ほぼ貸し切りでゆっくり国芳を見ることができました。

 

もと旅館を改装して美術館としているようで、

畳敷きの部屋に浮世絵が並んでいるような感じでした。

 

だから、たしかに口コミで見たように

作品に対するライティングが不十分に思うところもありましたが、

浮世絵の雰囲気を和のテイストの空間で味わうというコンセプト

であればこれもありなのかなと思いました。

 

浮世絵は版画だからそこまで高価な作品群ということでもないのかなと思いますが

一生ぶんの国芳作品を見た気分です。

 

 

館内は撮影禁止でしたから文字情報の感想だけです。

 

・英雄豪傑

中国や日本の英雄豪傑を題材にしたものが多かったです。

東海道五十三次とか富嶽三十六景とか、そういう風景画はほぼなかった。

木曽街道なんかのシリーズはあっても主題はその地にまつわる物語の登場人物。

 

・原作あり

源頼光や牛若丸などの当時から親しまれてきた逸話を題材にしたもの、

特に鎌倉殿の13人と同じような時代のものが多かったように思います。

さぬき志渡寺の玉取伝説を描いたものもありました。

 

・歌舞伎役者

浮世絵は歌舞伎役者のブロマイドとしての役割も果たしていました。

ただ、水野忠邦の天保の改革によって役者を描くことが禁止され、

それでも国芳はあの手この手で役者を描き続けたという。

それこそ表現の自由を守ったと言えますね。

 

・構図
ヒーローモノの題材が多いからこそ構図の妙が出ていて

一枚で物語が進むような現代の漫画につながるような躍動感がありました。

大胆な矢の応酬や稲光の光線や波のうねり、背景の奥行きや透け感

の描写も上手いと感じました。

 

・墨戦とか狐拳とか

ちょっとふざけたような日常の題材もありました。

 

・ガイコツが顔を出している「相馬の古内裏」

国芳作品ではこれがいちばん有名でしょう。

滝夜叉姫がガイコツを召喚しているのですが、

これは父の平将門なのではないかと思います。

 

・白波の描写は葛飾北斎の浪裏なんかをリスペクトしているようにも見える。
 

・国芳の弟子の作品もいくつか展示されていました。

私は芳虎が緻密で人物の表情が豊かでお気に入りかな。

 

~~

 

久しぶりにずんどう屋の「まみれ」を食べました。

 

 

阿智神社をお参りして帰りました。

 

 

主祭神は宗像三女神ですから海や航海の神様です。

星っぽいお守りがあったので買いました。