魔女とレヴィ 第3話 夜の訪問者
*
庭に出ると、レヴィは掌に風を起こし、
庭で妖精と遊ぶ大樹を見守っていた。
ふわふわと風に乗って舞う光の粒を、大樹は楽しそうに追いかける。
その笑い声が冬の空気に溶けていった。
レヴィはその様子を、穏やかな眼差しで静かに見つめていた。
やがて日が傾き、百合夜が買い物袋を抱えて帰ってくる。
台所からは、だしの香りがやわらかく漂い始めた。
今夜の献立は、きんぴらごぼうにほうれん草のお浸し、
里芋の煮物と豆腐の味噌汁。
優しい香りが、家の中に満ちていく。
「……野菜ばっかりだな。」
レヴィは思わず苦笑した。
「肉類がないが、大樹は大丈夫なのか?」
心配そうに問うレヴィに、百合夜はくすりと笑う。
「今日は特別。お肉が苦手な人が来るの。」
「そうか……。」
珍しく穏やかな空気が流れ、レヴィもどこか安心していた。
仲の良い友人が訪ねてくるのだろう――
そう思いながら、彼は冷えたワインをテーブルに並べる。
「レヴィも飲むでしょ?」
一瞬だけ迷い、レヴィは小さく頷いた。
「ああ。」
そのとき――
庭のほうで、かすかな音がした。
レヴィの指先がピクリと止まる。
空気が一瞬、張り詰めた。
目を細め、眉間に深い皺を刻む。
「……なんだ――?」
*
わずかな風が、再び家の中を巡る。
その流れに混じって――
あの、甘く妖しい香りが、ふたたび微かに漂った。
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