魔女とレヴィ 第3話 夜の訪問者
「……ほんとに、あんたって妙な妖精ね。」
アルナがぽつりとつぶやく。
レヴィは返事もせず、ただワインを傾ける。
火のはぜる音が、夜の底をやわらかく裂いた。
――そして、朝。
テーブルに突っ伏したまま、レヴィはぐったりしていた。
艶のある黒髪がさらりとこぼれ、グラスは空っぽ。
「ねぇ見て、何この子、信じられないくらいお酒弱いのよ〜!」
アルナがケラケラ笑いながら言う。
「……うるさい……放っとけ……」
突っ伏したまま、くぐもった声でレヴィが返す。
百合夜は苦笑して、台所に立った。
カップにミントティーを注ぐと、
爽やかな香りが部屋を包みこむ。
「……はい、酔い覚まし。」
百合夜がレヴィの前に差し出すと、
アルナが「優しいわねぇ」と笑う。
レヴィは顔を上げもせず、
カップを取ってひと口、静かに飲んだ。
その仕草があまりに不器用で、
百合夜は思わず、ふっと笑ってしまった。
アルナもつられて笑い、
ストーブの中で、最後の火の粉が小さくはぜた。
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