・・・う~む、実はですねぇ、今回は予定していた記事がちょっと思うようにまとめきれなかったもんで、急きょ別の「うめぐさ」記事をアップしたいと思います。このうめぐさ記事、久しぶりに脱力感あふれるネタなので、皆さんのお口に合わなかったらゴメンナサイm(u_u)m。先回りして最初に謝っておきます。
ってなワケで、今日取り上げる作品はコレになりました~()。
「泣くなおっぱいちゃん」(星まり子)
作詞:富永一朗、作曲:井上忠夫、編曲:森岡賢一郎
[1973.4.25発売; オリコン最高位-位; 売り上げ枚数-万枚]
[歌手メジャー度★; 作品メジャー度★; オススメ度★]
タイトルがいきなりマヌケなのはしゃあないとしても、クレジットはなかなか凄いラインナップじゃあーりませんか。作詞は、レコードジャケットで星さんが前を隠すのに使ってるマンガでもお馴染みの富永”チンコロ姐ちゃん”一朗センセです。あるいは、「お笑いマンガ道場」で、同じく漫画家の鈴木義司センセと“中傷画”合戦を繰り広げてた丸顔のオッちゃんと言った方が通りがいいでしょうか。
そして、作曲は何とブルー・コメッツの井上忠夫センセですよ~ いぇーい(←それは“忠夫”ちがい) まぁ、井上忠夫ファンの私としては、センセにはもう少し仕事を選んで戴きたかったような気がしないでもないですケド・・・。アレンジ担当の森岡賢一郎センセにしても、同じことですよね。何たって森岡センセといえば、「君といつまでも」(加山雄三)、「わたしの城下町」(小柳ルミ子)、「長崎は今日も雨だった」(内山田洋とクールファイブ)なんかのアレンジを手掛けた大御所ですから・・・。この「泣くなおっぱいちゃん」の作編曲を担当した井上忠夫-森岡賢一郎のコンビが、かの名曲「ブルーシャトウ」とまったく同じ組合わせというのは、これはもう何かの手違いだろうと思わずにはおれませんねぇ・・・(ハマクラ先生じゃあるまいし)。
・・・気を取り直して曲を聴いてみると、冒頭からひまわりキティーズ(ほら、左卜全老翁と「老人と子供のポルカ」を歌っていた子供たちのことですよ)の再来を思わせるような ♪ パパパヤ~ が登場するわ、「ど根性ガエル」のオープニングでお馴染みの効果音(“口琴”ってヤツ(=楽器)ですね)が活躍するわで、何だかいろいろな作品をツギハギにした印象しか残らない曲のような・・・(決して悪い曲とは言いませんが)。どうやら井上-森岡コンビにとっては“やっつけ仕事”だったようですね(←完全に決めつけてる)。
さて、富永一朗センセによる詞の方ですが、予想通りというべきか、オッサン臭くてナンセンスで、苦笑いするほかないような代物ですなぁ(・・・いや、個人的にこういう企画物は結構好きですが、何か) まぁ本業じゃないってことで、富永センセに”言葉の魔術師”のようなワザを期待するのはいくら何でも酷というものでしょう。
♪ ケロリ ケロリ ケロリ ケロリタンと 忘れたはずの
憎いあんちくしょうの夢を見た 夢を見た
チクタク チクタク 胸が鳴る
泣くなおっぱいちゃんよ
ここは旅路のどんづまり 風がキリキリ舞いする 山の宿
ちなみにこの曲は、映画「女番長 玉突き遊び」の挿入歌だそうです(← 最近、何か書くたびに“語るに落ちる”状態に陥ってしまうのでノーコメントってことで・・・)。 なるほど、♪ ここは旅路のどんづまり~ あたりのフレーズはいかにも昭和のニオイがプンプンするなあと思ったら、私が小学校低学年の頃(’70年代前半)には、まだ場末の小劇場でやさぐれ系映画がけっこう上映されてましたもんねぇ・・・(遠い目)。
・・・さて、最後に記事のシメに、曲にまつわるエピソードを一つ。この「泣くなおっぱいちゃん」のキャンペーンは、21世紀のAKB商法もまっ青の相当にエグいものだったようですね。要するにシングルを買うと特典がついてくるワケなんですが、その特典と いうのが、「シングル1枚買うと片手で握手、シングル2枚で両手握手、シングル5枚で左右どちらかのおっぱいにタッチOK、シングル10枚だと両方OK・・・」というものだったとか。AKBのCDの売り方に否定的な私としても、ここまで徹底されちゃうとちょっと天晴れな気もしてきますが、結局オリコンチャートの100位以内にランクしていないところを見ると、せっかく身体を張った効果はあまりなかったということでしょうか・・・。
それでは、今回の記事はこの辺でおしまい。またお逢いしましょう~