【シングルよもやま話 3】 待ちぼうけ (堀ちえみ) | 歌謡曲(J-POP)のススメ

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音楽といっても数々あれど、歌謡曲ほど誰もが楽しめるジャンルは恐らく他にありません。このブログでは主に、歌謡曲最盛期と言われる70~80年代の作品紹介を通じて、その楽しさ・素晴らしさを少しでも伝えられればと思っています。リアルタイムで知らない若い世代の方もぜひ!

 竹内まりやといえば、尾崎亜美と並んで、多くの女性アイドルに対して質の高い楽曲を提供してくれた女性シンガーソングライターとして知られています。竹内女史のすごいところは、とにかく「打率」が高いこと。通算すると結構打席に立ってるのに、ハズレ曲(凡打)なんてほとんど思いつかないですからねぇ今日はそんな竹内まりやの作品の中から一曲取り上げてみましょう。


「待ちぼうけ」(堀ちえみ)
作詞:
竹内まりや、作曲:竹内まりや曲:鈴木茂
[1982.8.21発売; オリコン最高位26位; 売り上げ枚数9.8万枚]
[歌手メジャー度★★★★; 作品メジャー度★★★; オススメ度★★


 
堀ちえみは、1982年3月に、北原佐和子三田寛子小泉今日子新井薫子らと共にデビュー。同年4月には、石川秀美早見優が、5月には中森明菜シブがき隊が相次いでデビューを果たし、前年10月に一足先にデビューしていた松本伊代らと共に、激しい生き残り合戦を繰り広げたんですよね。粒ぞろいのメンバー(「花の82年組」って呼ばれるんだよネ
)が、オリコンチャートを揃って駆け上がるのを、当時高2だった私は、ワクワクしながら見守ったもんですよ。なんてったって私はこのことがきっかけで、オリコンの週刊誌を欠かさず買うようになったんだもんなぁ・・・(遠い目)

 堀ちえみといえば、同期デビューの中でも、
まだあどけなさの残る可愛いアイドル」という印象が一番強かった。それが災いしたのか、当時、堀ちえみのファンは「ロリコン」って揶揄されることが多かったんですねぇ。本来の意味からすると「ちょっと違うんでないかい?」って気もするんだけれど、正確なところはよく分かりませーん。でも一つハッキリしているのは、この「ロリコン」という言葉が一般に使われ始めたのは、ちょうどこの頃だったってことです。

 閑話休題。この「待ちぼうけ」は、堀ちえみの3rdシングルなんです。でね、この「待ちぼうけ」という曲を語る際に避けて通れない「ネタ」ってのがあるわけですよ。・・・そう、歌詞に出てくる「時計の針」のエピソードね。これに関しては、多くの人がこれまで散々ツッコミ入れてるので、「またかよー」って感じる人もいるかも知れません。だけど、ま、そんなに売れた曲ってわけでもないし、「えっ、知らなーい」って人も意外と多いと思うんで、ちょっとだけ説明しておきます。

 彼氏と待ち合わせ だけど40分経っても彼はこない
 早く来てほしいのに心細いなぁ

 で、このコ、「もうあなたなんかキライ」って家に帰っちゃうんだけど、「誰か他のコのこと好きになったのかなぁ」なーんて悶々とした気分に・・・ところが間もなく「自分の時計の針が2時間進んでた」ことに気づいてしまう。ってことは、「彼は今頃待ちぼうけ・・・ゴメンなさいねっ!」と、そういうオチです


 でもねぇ、
時計の針が2時間も進んでたなんて・・・実際にはそんなのありえなぃよなぁ

 ・・・とまあ、ちょっと「怒りモード」入ったフリしちゃったけど
昭和というのんびりした時代に流行った微笑ましいポップスってことで、私はとても気に入ってます。 イメージ的にもドジっ子ちえみにピッタリですしね

 今の時代は「携帯電話」があるから、歌詞の最初の方からいきなり話の展開が全然違ってくるんだろうねぇ。でも、さすがにそれだと風情も何もなくて、絵にならないよなぁ