タイトルをGoogle検索して頂ければ即分かる通り、戦前の折り紙作家・中島種二の作品集である。
原本を見ていないので何とも言えないが、現代の作家が作り直すことでさらにポップな仕上がりになっていると思う。
京都在住で昭和2年から活動を開始し、確認される最後の本が昭和27年刊。残念ながら生没年は未詳。
吾八と言うメーカー(個人商店?)から折り紙細工の為のオリジナル折り紙を売っていたと言うから、戦前はそれなりに有名人だったのだろう。
内容は数回の単純な折りに数回程度の切りを入れる事でかわいらしくも大胆な造形を作り出す、豊穣なる「切り込み折り紙」の世界。
最近の複雑過ぎる芸術的折り紙についていけない不器用な比々流には新鮮に映った。
一言で言えば「私にも作れそう」の世界で、どちらが良いと言う物でもないのである。
まあその辺は、是非暇な時にでも実際に手を動かして見て欲しい。
単純な造形とアーティストの感性の狭間には魔力が宿る…。