高校の時の選択授業は美術でした。
早弁がバレて、めっちゃ怒鳴られたりした美術の先生は苦手でしたが、
けっこう絵はほめてくれたので、授業は大好きでした。
しかし当時先生に毎回言われてた、
「発想はいいが、仕上げが荒い!!」という言葉。
大人になってからもよく聞くんですが・・・(;。;)
そんな(どんな?)美術の授業である日配られたプリント1枚、
なかには奇妙な短編小説が一遍。
土星や流れ星が普通に街角にいて、
主人公はそんな天体達にだまされたりするのです。
先生は「これを読んで、浮かんだイメージを描け」と???
「ええええ!!!無理!」と叫ぶ女子高生達(注、女子高)
しかしママンはこのプリントに目が釘つけ。
「なんなん、コレ?SFでもなくファンタジーでもない!?」と。
またまた学校帰りに本屋さんに飛び込み
手にした本は「一千一秒物語」(稲垣足穂)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%80%E5%8D%83%E4%B8%80%E7%A7%92%E7%89%A9%E8%AA%9E
この小説からあふれ出る、
絶対的なドライでクールで意地悪で、ファンタジーとはくくれない
独特の世界観・小宇宙が心地よい陶酔感を誘ってくれました。
ほかにもタルホ先生のシリーズは色々読みましたが、
やはりこの本が私的には一番です。
色々なマンガ家や小説家の方も、この小説にインスパイアーされた人が多く、
読んでいて「この「人もタルホニストだな~^^」と分かる瞬間
ニヤッとしてしまうママンです。
もう一冊魂本(略してしまう)をあえてあげるなら「ジェニーの肖像」。
これもSFマニアなら知る人ぞ知る一冊かもしれません。
売れない絵描きの主人公が、ある日古臭い服装の少女と公園で出会い、
たわいのない話をしていると、ふとすると少女は消えてしまう。
何回か主人公の前にあらわれる少女は、
会うたびに何故か大きくなっていき、やがて2人は・・・。
古い映画にもなってるこの本は全編が淡々とした口調で語られていて、
そこがまたたまりません。
結末がなんとも胸に迫るロマンティックSFです。
あぁ他にも
「一握の砂」(石川啄木)等の詩集や、
「若草物語」に代表されるオルコット夫人の小説、
「赤毛のアン」やモンゴメリーの一連の女子高生黄金シリーズも入れたい(;。;)
まだまだあるわ~高校魂本!!
この時代が寝食を忘れて一番小説を読んでたな~!!
思えば人生で一番ロマンチックな乙女時代でした。
(言い切ったもん勝ち(^Д^;))