なんとなく撮ってなんとなく書いたやつ。
メビウス「ふーむ…」
カナタ「どうしたんスかメビウス先輩?珍しくそんな悩んじゃって。」
ミオリネ「珍しいは余計でしょ。必殺技のことで悩んでるらしいわ。」
メビウス「そうなんだよ、僕には印象的な必殺技がないと思って。」
カナタ「あるじゃないすか、たくさん。」
メビウス「兄さんたちの技を借りたりとかはね。あとは普通のポーズで光線撃つか剣で斬るかだよ。」
カナタ「ま、確かにそうっスね。オリジナリティとなると印象薄いっつーか…俺のも本家の借り物だからちょっと分かります。」
メビウス「剣で斬るのもニュージェネの後輩がたくさんやり出したから…」
カナタ「ケンゴさんなんか剣三本持ってるもんなぁ…」
メビウス「それで、ちょっと自分なりに新しいのを考えたからやってみてもいい?」
カナタ「おっ!見たいっス!光線スか!?」
メビウス「うん。メビウスの輪みたいな図形を体で表現しようと思って。」
カナタ「すげーナイスアイデア!やってみて下さい!」
ミオリネ「だっさ。」
カナタ「ミオリネさん!!」
ミオリネ「いやダサいでしょ普通に。」
ミオリネ「そもそもこの姿勢でどこから光線出るの?」
メビウス「頭と…足の間の二箇所…」
ミオリネ「どこから出てもクソダサいし。」
カナタ「ミオリネさん!!」
メビウス「いや…僕もうすうすそう思ってた…」
カナタ(あぁ思ってたのか、よかった…)
メビウス「あとひとつ、サムズアップ手首を使う光線も考えたんだ。」
カナタ「あれ個性的っスよね、やってみてください!」
ミオリネ「だっさ。」
カナタ(だせぇ…)
ミオリネ「何が悪いのかしら?何が悪いとこんな徹底的にダサくなるの?」
カナタ「なんかでも…ハッキリしないっスよね、どこから光線出るのか。」
メビウス「両方の親指から…」
ミオリネ「どっちから出てもクソダサいし。」
カナタ「ミオリネさん…」
ミオリネ「こうしたらどう?」
カナタ「あっ!親指でキュンですしてる!かわいい!」
ミオリネ「でしょ?キュン部分から光線出せばバランスもいいわ。」
カナタ「そうなるとこの半端に開いたダサいガニ股も補正したくなるなぁ…」
メビウス「ダ…」
ミオリネ「前後に開いた方がカッコいいでしょ。」
カナタ「こうかな?」
ミオリネ「だっさ。必死で知恵の輪解いてる人みたい。」
カナタ「メビウスの輪だけに?」
メビウス「うまいこと言わなくていいから…」
カナタ「とにかくチャレンジっスよ!カッコいいサムズアップ光線をたくさん試してみよう!」
ミオリネ「麻雀やってる人みたい。」
メビウス「メンタンピンドラドラ。」
カナタ「そういや昭和の先輩たちに付き合わされてるんスよね、麻雀…」
ミオリネ「もうちょっと腕上げてみる?」
ミオリネ「トウモロコシ食ってる人みたい。」
カナタ「こうなるとビールも欲しくなるよな。」
ミオリネ「飲んでる飲んでる。ジョッキでいくのが見えるわ。」
カナタ「光線からどんどん離れてくなぁ。」
ミオリネ「もっと堂々と構えてみたら?」
カナタ「とにかく明るいメビウスさんみたいになっちゃった。」
メビウス「安心してください、はいてますよ。」
ミオリネ「はいてなかったら子供に見せられないものね。」
カナタ「ダメだ…なんつーか、自分自身も必殺技に恵まれてるとは言えないしアドバイスできねぇ…」
ミオリネ「ウルトラマンがそんなダサい落ち込み方しないでよね。」
カナタ「でもさ…剣持ってるのに盾が剣になって斬るとかさ…後半はずっと悪のロボと戦ってばっかだしさ…せんべい屋設定あんま活きてないしさ…主役なのに別の人が変身するしさ…」
ミオリネ「必殺技関係ない部分で落ち込まないで。」
メビウス「2クールで色々やるの大変だね…」
メビウス「よし、分かったよカナタくん。」
カナタ「何がスか…?」
メビウス「僕がこれから、とびきりダサいポーズをするから見ていて。」
カナタ「なんでわざわざそんな事を…」
メビウス「あんなダサい先輩もいるし、自分は全然大丈夫って思えるよ。」
カナタ「そんな事したらメビウスさんにダサトラマンの称号が…」
メビウス「大丈夫、僕の人気はそう簡単に落ちないから。」
ミオリネ「うーわ言っちゃったよ…」
カナタ「ど、どんな光線を撃つんスか…?」
メビウス「足で撃ってみる。」
カナタ「それはダサい。どう撃ってもダサい。」
メビウス「じゃあ、やってみるよ。」
カナタ「だっせぇ…」
ミオリネ「勝ってるのか負けてるのかも分からないわね。」
メビウス「つま先からビーム出るよ。」
カナタ「スネじゃないのかよ…だっせぇ…」
カナタは元気になった。
アク劇おわり