アク劇 acl.430《スイーツ・インパクト その3》 | ウィンテルフィギュア怪奇譚

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ほか、アニメやフィギュアの雑記や、ガチャ商品の購入報告などを行っています。

ー前回までのあらすじ

シエルとあゆみのお菓子対決が始まった。

飛び入りで参加した美雲はさておき、普通のお菓子を作ろうとするあゆみと、そのキラキラルの多さに焦り始めるシエル。

三名とも完成したが、そのスイーツの出来栄えやいかに…!?

 

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凛「………」

 

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「アジの…標本…」

 

美雲「どうかしら?」

 

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ゆかり「リアルね。本物みたい。」

 

凛「そういうのダメだよゆかり!美雲が調子に乗るから!」

 

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凛「ほらきちんと言ってあげて!スイーツ対決で魚の標本作っちゃったマヌケには何て言えばいいの!?

 

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ゆかり「標本は…食べれないわよね。」

 

「はい正解ィィ!」

 

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美雲「アンタなんか宇宙グモのエサになればいいわ。」

 

凛「なにその生き物怖いよ!申し訳ないけどあなたに言い返せる部分ひとつもありませんから!」

 

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ペコ「いちおう食べてみます?」

 

凛「食えるか!」

 

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ゆかり「そう思って…」

 

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ゆかり「いちおう食べれる人を連れてきたわ。」

 

千歌「お腹へったなぁ~♪」

 

凛「お前も仕事を選べ高海!」

 

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千歌「あ~…」

 

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千歌「むっ。」

 

バリバリゴリゴリゴリ…

 

ごくん。

 

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美雲「どうかしら、美味しかった?あたしの標本。」

 

千歌「………」

 

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千歌「本体の木の材質が思ったより良いかな。良質なヒノキのいい香りがするね。塗料は魚の質感を出すためにクリア系が多く使われていて、アクリル特有のクセのない馴染みやすい味もアジらしさを強調しているね。うん、良い標本でした。

 

凛「なんかそれっぽい評論…」

 

ゆかり「意外と食べる標本としての価値高そうね。」

 

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凛「はいアウト!もうこれ以上イジると危険だから次行くよ!」

 

ペコ「次は坂上さんのスイーツですね。」

 

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コトッ

 

あゆみ「はいどうぞ。いつものクッキーです。」

 

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ぱりぱり…もぐもぐ…

 

凛「あ~これこれ。やっぱりあゆみのクッキーは世界一美味しいね。」

 

ゆかり「うふっ…」

 

ペコ「これは確かに…」

 

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ペコ「少し油断していました。まさか素人の焼いたクッキーにここまで感動するとは…味は凡庸そのもの、ハッキリ言って素材も高級なわけでは無いしそれなりなんですけど、何と言えばいいのか…うまく形容できないですが、とにかく私はこのクッキーで心が満たされています。あの、これ後でもう少し作ってもらっていいですか?隊長に最高級の紅茶と一緒に勧めたくて…っていうかお金払うんでたくさん作ってもらえます?」

 

凛「喋ったなぁ~。」

 

ゆかり「凡庸くらいから読むのやめたわ。」

 

凛「ちゃんと聞いてあげて?割と正直に絶賛して最終的にホンネも出てるから。」

 

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あゆみ「あははっ、そこまで言われちゃうと断れないなぁ…あっ、お金とかいらないからこの後たくさん作りますね♪」

 

シエル「………」

 

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シエル「さぁ、最後はアタシの番ね。」

 

シエル「ご覧あれ!」

 

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パアアアア~ッ!

 

「うっ…うおお!?」

 

ペコ「はわわわわ…!」

 

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「やばい!あまりにも美しすぎてイメージ画像しかお出しできない!」

 

ペコ「これがアシェット・デセール世界一の腕前…」

 

凛「ジェットセガール?」

 

ペコ「アシェット・デセール。」

 

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シエル「そう、アタシはアシェットデセール専門のスイーツ職人なの。普通のフレンチと同じく、出来立ての温度や質を考慮し、味は新しさや驚きを感じて、見た目はひとつの芸術品。そういうのをたった一皿に全て込めるスイーツ。」

 

凛「フレンチのスイーツ版?」

 

シエル「ま、今はそういう解釈でいいわね。」

 

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ペコ「では、いただきましょう…!」

 

凛「こ、これ食べるの勿体なすぎるんだけど…あ写真撮っとこ。」

 

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ぱくっ…

 

もくもく…もくもく…

 

こくん。

 

凛「………」

 

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うっ……うますぎる……

 

なんぞこれ…うますぎる…

えっこれスイーツ?

わからん…なんか普通のお菓子に入ってない物の味とかするのに全然違和感ないっていうかむしろそれが新しい味覚の扉を開けるような爽快感を生み出してる的な…

あ~やばい涙出てきた…うますぎる…

 

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ペコ「苺がメインかと思いましたけど、柿と魚醤の味もしますね?」

 

シエル「ウィ~。いしるを使ってみたわ。」

 

ペコ「普通のスイーツには…特に魚醤は絶対に使わない素材ですよね。」

 

シエル「そこが面白いのよね~。どっちも日本人が古くから慣れ親しんでる味で、アナタたちの口には合うと思ったわ。米のお菓子に合わせて甘みや旨味を出しつつも、魚臭くなり過ぎないように全体に柚子を使って香りを与えたわ。」

 

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凛「このサクサクしたお煎餅っぽいものが、なぜかこっちの甘いクリームとベストマッチ…うますぎる…」

 

ゆかり「一口ごとに新しい発見があるわね。」

 

シエル「ご満足いただけたかな?」

 

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「はい、満足です。」

 

ペコ「じゃあ判定しちゃいましょうか。」

 

凛「うん。」

 

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カタッ

 

「というわけで、満場一致でシエルの勝利です!」

 

シエル「パルフェ!」

 

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シエル「渾身の一皿、でっきあがりぃ☆」

 

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「ハッ!!」

 

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ゴスン!

 

「しまったああああ!あゆみを応援してたはずなのに気づいたらシエルに票入れてたあああああああ!」

 

凛「あたしのバカ!バカバカばかりん!」

 

ゴスンゴスンゴスン!

 

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あゆみ「いや~まぁ凛さん、仕方ないですって小麦粉とケーキで勝負したようなもんですから…」

 

凛「それでも絶対あゆみに入れるって決めてたのにいいいいいいい!」

 

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凛「渋谷は裏切り者!裏切者でええええす!」

 

ペコ「まぁ相手が悪かったとしか言いようがないですよね。」

 

凛「切腹!切腹いたすのでペコ殿解釈をおおおおお!」

 

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ゆかり「…勝ったのに浮かない顔ね。」

 

シエル「そりゃそうよ、負けたと思ってるし。

 

ゆかり「あゆみのクッキー、食べたでしょ?」

 

シエル「ええ。」

 

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シエル「こんな美味しいクッキー、食べたことないもの。クッキー対決だったら負けてたわね。」

 

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シエル「見て、オレンジペコの様子。次のクッキー焼くまで帰らないって顔。アタシのは一皿食べて満足。完敗よ。」

 

ゆかり「うふっ…」

 

シエル「ゆかり、決めたわ。」

 

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シエル「聞いてみんな!」

 

あゆみ「どうしました?」

 

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シエル「あたしも帰らないわ!あゆみのクッキーの秘密を知るまで…キラ星シエルはこの町にいさせてもらうわね!

 

千歌「おっ!新しい住人!」

 

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シエル「ってわけだから、これからよろしくね、坂上あゆみさん♪」

 

あゆみ「あっ…えっと、その…とっても嬉しいです…」

 

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あゆみ「でもお断りします。」

 

シエル「ファーーーーーーーッ!?」

 

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あゆみ「だってもうプリキュア増やしたくないし。」

 

シエル「ファーーーーーーーッ!?」

 

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ボワン!

 

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キラリン「ファーーーーーーーッ!?」

 

キラリン「しまった動揺しすぎて変身が解けちゃったキラーーーー!!」

 

あゆみ「ちょええ!?どういう事!?」

 

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ゆかり「この子、本当の姿は妖精なの。キラリンね、仲良くしてね。」

 

キラリン「妖精プリキュアなんだキラ。」

 

あゆみ「ファーーーーーッ!!」

 

 

 

 

 

こうして、妖精で天才パティシエのシエルさんが、冬王町の仲間になりました。

 

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あとオレンジペコさんも気づいたら居着いてました。

 

ペコ「よろしくお願いします。」

 

千歌「みかんよりオレンジ派?」

 

ペコ「みかん派です。日本人ですから。」

 

千歌「静岡に来な!」

 

また賑やかになっちゃいますね~。

 

アク劇おわり☆

 

 

 

ー未公開シーンー

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美雲「改良版を作ったわ。」

 

美雲「シエルが魚醤を使ったという事で…」

 

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美雲「あたしも魚醤を用いた改良バージョンを作ってみたわ。」

 

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凛「アジの標本に魚醤を用いたの?」

 

美雲「アジの標本に魚醤を用いたわ。」

 

「魚に謝れアジ野郎。」

 

美雲「ごめんなさい。」

 

※この後、千歌が美味しくいただきました。