今回は、横浜市立南高校の進学実績について考えたことの続きを記載します。

 

 

昨日、以下について記載したところコメントをいくつかいただきました。

(ありがとうございます!)

 

 

 

いただいた情報をもとにもう少し記載したいと思います。

 

 

(コメント情報①)

4月4日のカナロコの記事で、横浜市立中高一貫校の南高校(同市港南区)の入試について、市教育委員会が募集停止を視野に検討していることが分かったとありました。やはり合格実績に差があるということでしょうか。

 

(コメント情報②)

南は附属中設立当初から、中学と高校からの入り口に大きな差がありました。
附属中設立当初の人気は本当に高く、倍率も高く必然的に中学からの入学生の偏差値は高く、フェリスや栄光学園を辞退して入学する生徒もいました。
しかし、高校からの入学者偏差値が上がることがなく、差がかなり開きました。
その後、校長が変わった際に高校入学者への配慮をするため、先取り教育をやめて足並みを揃える方針になりました。
結果、先取りを辞めたことにより東大実績が下がりました。
先取りを辞めた時くらいから中学入学組保護者からのクレームがかなり増えたことにより、市教育委員会や市議会議員さんなどで南の高校募集を停止する訴えをする方が出ました。南は横浜市立教育委員会管轄のため、コロナ禍でも公立中と足並みを揃える必要があって、ICT教育がとても遅れましたし、中学と高校での先生間連携ができていないという話もよく聞きます。
中学入り口の偏差値も昔より下がりつつあるので、高校からの入学を廃止して完全中高一貫にして先取り教育に戻したいという考えがあるのだと、私は理解しています。

 

 

上記他にもコメントありがとうございます!

 

 

中高一貫組と高校入学組が混在する学校は運営面はなかなか厳しいのかなと思いますが、高校1年から合流する学校は多い印象です。

 

 

ただ、市立南高校のように高校入学組が40人弱という学校は1クラスだけ別に作って、そこだけ運用を変えるのも。。。非効率なのは明らかですね。

 

 

検索すると以下の資料があることが分かりました。これは先月に出された報告書のようです。

 

中高一貫教育に関する検証報告書

 

 

この資料によると、確かに募集停止について言及しています。(P80)

 

 

 

約90ページ渡る報告書ですが、ざっと見てみました。。。(今回の論点と違う内容も多々含まれますが。。。)

 

 

(沿革)

 

中高一貫校として10年経過し、開校からの取り組みを検証するとあります。

 

 

(論点)

 

この論点を持ち出すということは。。。そもそも高校募集停止に向けた議論なのかもしれません。(関係ないですがきれいな線を引くオプションが見当たらなくなってしまった。。。)

 

(横浜市学力・学習状況調査 比較)

 

 

 

簡単に言うと、標準的なレベルの「横浜市学力・学習状況調査」で一般的な公立中との比較をしていますが、偏差値が相当高い生徒が入っているので比較しても。。。ほとんど意味がないような気がします。

 

 

(英検取得状況・中3時点)

 

 

中高一貫組は中3終わり時点で約8割の生徒が英検準2級を取得していることが分かります。高校入学組よりも高いかもしれませんね。

 

 

(英検取得状況・高3時点)

 

 

高校3年時点では3人に1人が英検準1級以上を取得しています。

 

 

(大学合格実績への言及)

 

 

中高一貫組により大学実績は「大幅に増加」し、高校入学者は「増加傾向」にあるとしています。。。明確に中高一貫組有利の表現です。。。

 

下記に合格者推移が記載されていますが、中高一貫組が卒業してから学校の実績は大幅に増えていて、高校入学者は厳しい結果であることが分かりますね。

 

 

 

ここからが論点です。。。

 

(先取り学習、中入生・高入生別クラスによる編成(附属中学校1期生~3期生))

 

 

上記によると、中高一貫を開校して最初は高2までは別で学習し、高3から混合クラスにしていたことが分かります。

 

 

(高3から混合に対する課題)

 

 

簡単に記載すると学力差が出てしまい、4期生から高1から同じクラスにしたようです。。。(最後まで別ではダメだったのかな。。。学力別にするとか。。。)

 

 

(学習内容の深掘り、中入生・高入生混合クラスへの転換(附属中学校4期生~))

 

 

昨日コメントでいただいた内容の通りですね。。。先取りを廃止したことで、「一部同じ授業を受けることになっていること」「保護者から先取りを望む声が出ていること」「高校入学者が授業についていくのが大変になっている」

という課題が出たようです。

 

これは。。。変更する前より大きな課題のように感じますね。。。

 

 

上に記載した大学合格実績を見ると、1~3期生と、4期生以降の実績はそこまで大きな差ではないように見えますが、中高一貫組の入学時の学力(偏差値)を見ると違う風景に見える可能性はありますね。

 

 

(アンケート・・・論点2-1:入学時期の違いによる教育的効果)

 

生徒や保護者からのアンケートが掲載されていて、上記は授業内容が難しさの結果ですが、こういうのはどこまで信用して良いのか。。。は難しいところです。

 

 

 

先取り学習を希望する声が80件あったようです。。。

 

 

(考察・・・論点2-1:入学時期の違いによる教育的効果)

 

 

高校入学組を学習する面でケアが必要ということが記載されています。一方で先取りをしなくなったことには。。。特に言及されていないです。十分な実績が出ているとは記載されていますが。

 

国際的な仕事をつきたいという一つの側面を取り出して中高一貫校として十分な結果ではないというのは多少強引に話しを展開させています。

 

 

(アンケート・・・論点2-2:併設型中高一貫教育校としての運営状況)

 

 

先取りではなくなった保護者からは不満の声が上がっていますね。別の観点ですが、横浜で取り入れられている英語の5ラウンド制は賛否両論ありそうです。(うちの娘の中学も導入しています。)

 

 

(考察・・・論点2-2:併設型中高一貫教育校としての運営状況)

 

 

一言で言うと、高校受験はニーズが少なくなっていく、中学受験はまだまだニーズが高いので、改善をはかっていくということですね。

 

 

以上をもとに検証のまとめのページが記載されています。主なところを抜粋してみます。

 

 

 

。。。明らからに中高一貫を重点に取り扱うことが明記されています。近い将来、横浜市立南高校は高校からの募集は停止され、中高一貫組の先取り教育の推進がされていくものと思います。。。

 

 

最初の、いただいたコメント通りの結果でした。。。というのが結論ですね。