「壁の外」に歴史はあった。
学界は長く、この書を「偽書」と断じてきた。
笑い、罵り、語る価値すらないと切り捨ててきた。
だが、それでも足を止めなかった者たちがいる。
北の果て、語部の記録に宿った“もう一つの日本”。
ーそれは、封じられた真実か。それとも、壮大な叛逆か。
いま、禁忌の書は再び開かれる。
すべては、壁の内側に飼い慣らされた歴史を打ち壊すために
1990年代、「東日流外三郡誌」は延烈な中傷キャンペーンの標的となり、「和田喜八郎が捏造した現代の書」との烙印を押され、歴史の闇へと葬られた。
しかし実際には偽書派は『東日流外三郡誌』そのものの核心には触れず、後年に登場した一部文書の不自然な記述や、和田喜八郎氏の言動などに焦点を当て、それを「戦後最大の偽書事件」とあたかも詐欺事件であるかのように喧伝したのが真相である。
そもそもこの事件”には被害者など存在しなかったのではないか。あったとすれば彼ら一売名欲と歪んだ正義感にかられた新聞記者や古代史家、売文ライターが盲目的に寄りかかる「歴史」ーそれも「通説」という未証明の歴史観にすぎない。
本書は「東日流外三郡誌』を擁護したために古代史学界から異端として排斥、あるいは無視された歴史学者古田武彦の衣鉢を継ぐ研究者による24篇の論考と、本書編者の古賀達也と八幡書店社主武田崇との対談を収録したものである。

