シェヘラザード88 | 僕はここにいるよ。

僕はここにいるよ。

ホミンの小説を、好き勝手に書いてます。
きわどい内容もあるので、ご注意下さい。

《C サイド》

ヒョンに付き添って、救急病院に向かった。
救急隊員の方に、何かの液体を浴びせられた事を説明する。

ヒョンの上半身が脱がされ、背中があらわになる。
そこは、真っ赤にただれ、痛々しい状態になっていた。

僕をかばってくれたせいで...。
ヒョン、ごめんなさい...。

あの女の人は、明らかに僕の顔を狙っていた。
ヒョンがかばってくれなかったら、今ごろは...。
そう思うと、いたたまれなくなる。

病院に着くと、ヒョンは手術室に運ばれた。

僕は、ヒョンの無事を祈りながら、永遠とも思える時間を待った。
やがて、手術室のランプが消え、お医者さんが出てきた。

ヒョンは、硫酸系の液体を浴びせられたとの事。
重症な薬傷を負い、しばらく入院が必要だと言われた。

それから、ヒョンのご両親が駆けつけて来た。
頭を下げて挨拶すると、
「あとは我々がついているから、今日はお帰り下さい。」
丁重に言われた。

僕は、病室をあとにした。

家に帰っても、ヒョンが心配で、ほとんど寝る事が出来なかった。

次の日。

僕は病院に向かった。
ヒョンの病室まで来ると、ドアをノックする。
「はい。」
ヒョンの声がした。

病室の中に入ると、肩から背中にかけて、包帯が巻かれたヒョンがいた。
「よう、チャンミナ!」
元気そうに、手を上げる。

僕は涙をこらえ、
「ヒョン...すいませんでした。
僕の...せいで、こんな事になってしまって。」
なんとか言葉を出した。

「チャンミナのせいじゃないんだよ。
すべては、俺が原因なんだから。」

僕は、花を花瓶にいけつつ、ヒョンから、その女の人の事を聞いた。

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