俺は寝不足のまま、会社に出社した。
昨夜のユナさんが、頭にこびりついて、離れない。
俺が、あんな風にしてしまったんだな…。
罪悪感で、胸が締め付けられた。
だけど、どうする事も出来ない。
俺には、チャンミナしかいないんだから。
夜、仕事が終わって、チャンミナに連絡を取る。
約束した場所で待っていると、チャンミナがやって来た。
俺たちは、久しぶりにデートを楽しむ予定だ。
ダーツバーに入ると、お酒を飲みながら、ダーツをする。
チャンミナが、意外な才能を見せ、高得点を稼いでいく。
結局、かなりの差をつけられて、チャンミナに負けてしまった。
「チャンミナすごい!
めちゃ上手じゃん。」
負けた俺は、悔しさよりも、誇らしさの方が勝り、素直に嬉しかった。
「ありがとうございます...」
嬉しそうに、少し顔を赤らめる。
くぅ〜、可愛いすぎる!
場所が違えば、抱きしめてるぜ。
バーを出ると、少し酔ったチャンミナを連れ、俺のうちに向かった。
タクシーを降りて、我が家までもう少し、という所だった。
コツコツというハイヒールの音が聞こえた。
ハッと振り返ると、ユナさんが、バッグに手を入れながら、俺達に近づいてくる。
そのバッグから出て来たのは、透明な液体の入った瓶だった。
何やらブツブツ言いながら、その瓶の中身をチャンミナに向かって、ぶちまけようとする。
とっさに俺はチャンミナをかばい、自分の身体を投げ出した。
その瞬間、肩から背中にかけて、経験した事のない激痛が走った。
「くっ!」
思わずうなって、その場でうずくまる。
チャンミナの悲鳴が聞こえた。
「ヒョンっ!
大丈夫ですかっ!」
俺は、激痛に耐えながら、
「ああ...。
チャンミナ...は、大丈夫か...?」
なんとか言葉にする。
遠くから、救急車のサイレンが聞こえた。
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