漫画喫茶のオープンスペースで号泣。
ちょっと泣きつかれる。子供か!

本は厚みで展開を考えながら
気持ちを盛り上げていく癖がある。
そうすれば楽しめない本も少し楽しみが増す。
なのに、前半から涙涙で。
あれ?おかしいなあ?飛ばすなあ?と思ってたら
本の厚みの中盤で終わった。

エンディングの作り方は絶妙だった。
しっかりとした着地で、本当に名場面だった。
てらいなく、まっすぐな、作りで、
そんなことにリスペクトを感じつつ
それで生きていくことの(漫画家としての)意気込みとか
もっというと怨念というかを感じた。
そういう凄みが、
何事も人の心を突き動かすのだと思う。

生き方まるごと、アイデンティティをぶつける仕事は
本当に実際にやるのは本当にキツいんだけど。
漫画の一こま一こまから最後の2巻は
それがあふれていて、息苦しくて、泣きたくなる。

ハチミツとクローバー 10 (10)
いろんなデジタル技術を使った「面白」体験展
らしいのだが、正直あまり面白くない。
すごいのかもしれないが、すごさがまるで分からない。
デジタルなものって理屈が喋りやすいから
理屈で止まりやすいのかな?
もっと肌に脳に直接響いて欲しいのに。
心握りつぶされる、力がないのが悲しい。

山上浩二
世界報道写真50周年記念。
どこ見ても有名な写真。
間違いなく時代を切り取ってきた写真たち。
編集でコントロールされる写真の姿を知ったのは
時代時代で流行った雑誌によって
写真のタッチがまるで違うから。
スポンサーという金を持った人間が出た瞬間に
なんだか世の中のあり方が変ったのかな、やはり。
いろんなことを伺わないとクリエイションが成立しない。
そして、写真展なのに、写真の時代の終わりを語る展覧会。
切実だ。
セバスチャン・サルガドの写真に打たれる。
本当にいつからか人間が壊れていく時代になっているのが
報道写真から明確に分かると正直、引く。
サルガド