もう1匹のパフ(スピンオフ) | 蒼空の霽月

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もう何でもあり。

前回のこの写真。


パフに重なるようにして、岩陰からチラッと顔を出す幻のカナヘビがいるように見えなかったでしょうか。




昨年、うちにはもう一匹、パフと呼んでいた初代カナヘビがいました。


その初代パフは猫にやられて左目は失明、もう自力では頭を持ち上げることができないくらい弱った状態で落ちていたのを連れ帰った子でした。






でも野生個体なのに、急場しのぎで買ってきたレオパ用の飼料も、人間の手から食べてくれてね。



がんばって、なんとか顔も上げられるようになって…



持ち直すかな?
生き延びられないかな?


かすかに期待したんだけど、でも、やっぱり1ヶ月くらいで死んでしまった。


なんとなく一部それもあって、ちび龍の最初に生まれた子を、もう一度パフと名付けました。
この子を大切に育てることで自分の心残りを一緒に埋めたい気持ちが、たぶん、どこかに少しあったのでしょう。


だからもし前回の写真にパフと写っているのが初代パフだったとしたら。
ここは居心地がいいなって、まだ一緒に住んでくれているんだったとしたら。

それは僕にとって、なんて嬉しいことだろう。



てのひらの体温でいつも気持ちよさそうに眠っていた初代パフ。



どうするのがこの子にとって一番よかったのかは分からないけれど




この地上から旅立った生き物たちが、皆、あたたかで穏やかで優しい場所にいてくれますように。





《BGM》
Glenn Gould/Bach ゴールドベルク変奏曲