第一会場の展示では、辻が花にみられる絞りの糸目の暈し、線描、そして強調のための墨絵という加飾表現を踏まえて、辻が花から慶長小袖、そして友禅染の出現までの流れをみることができます。
 
小袖の鑑賞は、時代背景と照らし合わせて、素材、技法、意匠表現の違いをみつつ、「こんなのお誂えして着てみたい〜♡」という参考。
 
その度が過ぎると、こういうことをしてしまう
 

江戸時代の小袖の意匠を復刻したお誂え

 

 

1点、1領が見どころ満載なので、前期展示で見逃さずここ観ておくべしというものをザックリと。
 
ちなみに「領」とは、小袖を数える単位のこと。
領は人間の衿首まわりのことを意味し、衣紋道では衿をあわせる、装束は衿をもって畳むことから、領という単位がつかわれます。羽織も単位は枚ではなく領です。
 
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室町時代、応仁の乱によって京都は戦場となり織の供給ができなくなると、有職織物にかわって刺繍表現と箔をつかった加飾表現が盛んになり繍箔がでてきます。
 
縫箔 白練緯地四季草花四替模様 / 安土桃山時代 16世紀 京都国立博物館蔵 (前期展示のみ)
 
縫箔 紫練地段花菱円草花模様 / 安土桃山〜江戸時代 16〜17世紀 平野美術館蔵
型紙をつかった摺箔が殊更に美しく感動もの♡
 
こちらは、7月5日(日)までの展示
 
婦女遊楽図屏風(松浦屛風) / 江戸時代 17世紀 大和文華館蔵
 
慶長後半から寛永期前半に描かれたといわれる屛風の遊女の着こなしをみると、袖幅の短い小袖に細幅の帯で、安土桃山スタイル。この後は帯幅が広くなっていきます。
 
レポはつづきます。
 
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特別展「きもの KIMONO」展 が 東京国立博物館平成館にて開催中

 

前期 6月30日(火)〜7月26日(日)

後期 7月28日(火)〜8月23日(日)

入場は感染症予防拡散防止対策のためオンラインによる事前予約制となっています。

 
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※展示会場内での撮影及び「きものカンタービレ♪」への掲載の特別な許可を主催者よりいただいております。

 

 

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