東京オリンピックまで、あと11ヶ月ちょい。

 

東京2020で彩られた日本橋へ♪

 

知念幸徳の琉球壁上布に栗山工房のスポーツ2020の夏大島地の京紅型帯をコーディネート。日傘は有松絞りの木目絞り。

 

「TOKYO2020」エンブレムの組市松紋のデザインは野老朝雄(ところあさお) さん。

 

このエンブレムの市松模様には、市松の四角をあえて三種類の四角形を組み合わせることで、国、文化、思想の違いを表しつつ、その違いがあっても繫がっているということで多様性と調和というメッセージが込められています。深いな〜。

 

日本では、この碁盤の目のように正方形を組み合わせた意匠は古墳時代の埴輪にもみられます。

 

意匠としては飛鳥時代からあり、公家装束では「霰(あられ)」文様として、主として表袴の地紋としてつかわれています。袿や唐衣にもつかわれます。「石畳」模様ともいわれます。

 

「窠に霰」文様の表袴(うえのはかま)

 

江戸時代になると、歌舞伎役者の佐野川市松が「心中万年草」で演じた小姓粂之助が話題となり、その袴が、紺×白の石畳模様だったことから市松という名称が定着し、庶民にもこの意匠が大流行します。佐野川市松はその後もこの意匠を好んで身に纏いその姿は浮世絵でも描かれています。

 

さて、東京オリンピックをより楽しむ帯。

 

自分の長年の趣味であるクレー射撃をテーマとした帯の製作を栗山工房へ依頼したのですが、栗山工房は紅型染めの工房。型紙をつくるだけに、それをつかってある程度の数はつくらねばならず、、、、。

 

「クレー射撃がテーマでは、買うのは朝香さんしかいないから無理」とのことなので、意匠はスポーツ全般に幅を広げることに。

 

ゴールデンウィークに上京された栗山工房の三代目の西田裕子さんと打ち合わせ。

ライフル銃と薬莢(弾が入っていた筒)とクレー(皿)の配置を撃った状態と同じくなるように変えていただく。

 

その後、オリジナルの彩色でライフル銃と馬が目立つようにとお願いする。

 

西田裕子さんのセンスを信頼しているので、今回は基本的にはお任せしました。

 

で、出来上がったのがこちら♪

 

撃つと薬莢が飛び出る(拝莢という)ところ、クレー(皿)を散弾で追っかけて割るところも、匠に表現していただきました!!!

 

着物を着ているだけで、写真を撮られたりお声がけされることはよくありますが、この帯は会話がしやすいようでいつもに増しての大人気♡(〃∇〃)♡

 

つくり手への直接発注のお誂えならではの事が色々あり、エンドユーザーとしても、栗山工房のファンとしても、悩みに悩んで悩んだのですが、その経緯もいつか書きたいと思います^^;

 

手先にはオリジナルエンブレム♪

素敵な帯をつくってくださった、西田裕子さんに感謝♡

 

※「きものカンタービレ♪」では、組織の意匠、織は文様、加飾加工による意匠、染めは模様と表記しています。

 

オリンピックを楽しむ装い / 栗山工房「スポーツ2020」帯のお誂え その1

 

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