松濤美術館にて開催中の「華めく洋食器」展 へ ( 〜 7月28日まで)
大倉陶園は、大倉孫兵衛、和親の父子によって1919年(大正8年)に創業されました。
大倉孫兵衛は幕末に絵草紙屋に生まれ錦絵を出版していましたが、独立後は大倉書店、大倉洋紙店と企業。後に義兄弟となる森村市左衛門との出会いから、1904年(明治37年)に日本陶器合名会社(ノリタケカンパニー)の設立に関わることに。万国博覧会で出会った西洋陶磁器に魅了され、欧米の西洋陶磁器に劣らぬ美術的価値の高い硬質な白磁をつくりだすことを目指したとされます。
大倉陶園の理念は「良きが上にも良きものを」
100周年を記念したこの展覧会では、大倉陶園が精度の高い洋食器をつくりだした背景、そして日本の洋食器文化の中での役割、各宮家からの発注品などから、大倉陶園の世界を堪能できます。
ラストエンペラー溥儀のために製作された、奈良ホテルの特別食器
赤坂迎賓館での国賓のおもてなしのためにつくられたもの。
蒔絵技法で高山植物が描かれた富士屋ホテル特注の食器
惜しみなくカオリンをつかい白磁の美しさを極めた大倉ホワイト。
岡染めからなるブルーローズ。
日本画技法が活かされた絵師による手描き。
金を焼き付けたエンボス加工。
ちなみに私が好きなのは「ブルーローズ」といわれるシリーズ。
岡染めによるコバルト絵の具と釉薬の融合。高温で焼成した白生地にコバルト絵の具で絵付けをし、再度1460度の高温で焼成することによって、コバルト絵の具が釉薬に溶け込み、深みのある美しい文様をつくりだします。
ザ•プリンス軽井沢のオリジナルは、浅間山に木立♪
こちらの洋食器は大倉陶園なのです。
松濤美術館の重厚感あるつくり、どこかに似ていると思ったら、
静岡の芹沢銈介美術館と同じく、建築家の白井晟一氏による設計だった。
。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
Facebookページに「いいね!」をくださる皆さまありがとうございます。