お誂えならでは。型染めの彩色を相談 / オーケストラの帯がやってきた♪ その3 のつづき♪

 

いわゆる工程レポでなく、マニアックなことだったり裏話的なことに焦点をあてています。

 

「オーケストラ」の帯に登場する楽器、細部が可愛すぎる〜(〃∇〃)ドキドキ

チェンバロ、ファゴット、チューバ、トロンボーン、トランペット、ホルン、クラリネット、オーボエ、チェロ、ヴァイオリン、タンバリン、マラカス、ウッドブロック、ハープ、サックス、ティンパニーの16種類の楽器が描かれています。

 

5月末に染めあがりのご連絡がありました。

でも残念なお知らせがあるとのこと。えっ…(・_・;)?

 

手先に入れたエンブレムの位置が4寸長くなってしまいました〜と…。

そして実際には7寸長くなっていました。←後になってこれが功を奏する

 

地入れや引き染めで水分を含んだ反物は重くなると真ん中が弛む。それをグッと引っ張って真っすぐに張るので伸びてしまう。そして、水元で洗うとまた縮むので計算するのが難しいとのこと。これは丹後ブルーのピアノの帯と同じ縞大島の夏生地だったのですが、同じ生地でもロットが違うと精練の加減で違ってくるのか、伸縮が違った例だそうで、プロであっても布を完全に読むことはできないのだそうです。

 

手先に模様がなければ、長い分には問題がないのですが、手先にコレがあるから厄介なのです。

 

で、帯のお仕立てをお願いしている、カクマさんにご相談。
 
ワタクシは前帯から手先までの長さが210cmが結びやすい。でもこれは242㎝あるとのこと。なので、お太鼓に入ってしまう辺りで、生地を切って繋ぐか、縫い込むか…。どちらにしても手先から57cmで生地を調整することに。
 

そしてタレ先をどうするか。タレ無地を想定していたのですが

 

こんなのもアリとのご提案。スケルトンみたいで面白いかも!

でもスケルトンのタレ先にすると、タレが上がった分だけ寸法的にズレる。なので柄の見せ幅が狭まってしまう。赤いシールが中心になるのです。こういったことをちゃんと教えてくれる帯のお仕立て屋さんは貴重!

これはこれで面白いと思ったのですが、16種類の楽器ができるだけみえるようにしたかったので、スケルトンはやめてタレ無地に。

 

長過ぎる部分は切って、残り裂地は草履の花緒にすることを思いついた♪ ←一石二鳥のグッドアイディアひらめき電球

 

で、お太鼓はこんな感じになりました。やっぱりタレ無地のほうがスッキリします。

 

お誂えは出来てみなければわからない…というところがあり、つくり手との信頼関係から成立つものです。ワタクシの場合は、オリジナルが欲しいというよりも(もちろんそれもあります)、相談の過程が面白かったり、工程を把握したかったり、トラブルさえも楽しんでしまうところがあるので、そういうのをひっくるめてお誂えが楽しいといったところでしょうか♪

 

そして、興味がありすぎるから…、お誂えはつづくのです♪

 

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