「IMAGINE ONE WORLD」/ きものサローネ2016 in 日本橋 のつづき

 

ひとつひとつの着物と帯にその国の歴史や自然が描かれる、イマジンワンワールド。現在までに53カ国の着物と帯が発表されています。

 

先日のきものサローネでのファッションショーには、全国からつくり手の方がいらしていました。着物界の「徹子の部屋」を目指している「きものカンタービレ♪」としては、たくさんの先生方とのツーショットを撮る最大のチャンス♪ しかし人が多すぎてタイミングが掴めずなかなか難しかった…@@;;

 

多くのメディアがこのプロジェクトに注目しているので、「きものカンタービレ♪」では、朝香沙都子ならではの目線でご紹介をしたいと思います。

 

ベトナム社会主義共和国の着物と帯

着物は東京友禅の染谷洋さん。ベトナムの子供たち54人が活き活きと描かれています。所狭しと描かれていてビックリするぐらいですが躍動感が半端ない。なぜ54人も…?と思ったら、じつはベトナムは54の少数民族が共存しているのだそう。着物の意匠という側面から他国について調べて知るというのも、このプロジェクトのワンワールドの意義となるのでしょう。

帯は服部織物。ベトナム更紗が引箔錦で織りだされています。

染谷洋さんとカメラ

染の高孝の高橋孝之さんのお弟子さんです。とても古典的なものからユニークなものまでとても独創的な作品づくりをされています。ベトナムは第二部のトリを飾りましたが、なかなか登場しないのでドキドキされたのだそうです^^;

 

モンゴル国の着物と帯

着物は藤井浩さん。モンゴルの国旗の色を桶絞りで染め分けています。右肩にあるのは「ソヨンボ」国旗にもデザインされているモンゴルの文字です。

大草原の夜と朝焼けのような雄大な意匠となっています。

帯は龍村美術織物。「スーホの白い馬」という教科書に載っていたお話があるのをご存知でしょうか。貧しいスーホという少年が白馬を育て、領主主催の婿探しのための競馬大会で優勝します。しかし約束は守られず、馬は奪われてしまい、そして馬はスーホの元へ帰る途中に殺されてしまうのです。夢の中で馬は自分の身体をつかって楽器をつくるようにスーホに告げ、そうしてできたのが、馬頭琴という楽器なのです。これはその物語がモチーフとなっています。

 

左が藤井浩さんの息子さんである藤井裕也さん。そのお隣は、渡文の渡邊隆夫さん。

右のお二人は経済産業省の方々です。

 

ペルー共和国の着物と帯

着物は野の花工房の諏訪豪一さん。デザインは木越まりさん。

これは染めではなく、織りなのです。絣とすくい織で意匠表現をしています。

野の花工房らしいオタクなこだわりが生かされています。ペルー原産のコチニール、紅花、藍などの植物染料をつかって糸を染めた先染めの紬の振袖です。

帯は渡文。ナスカの地上絵が鮮やかな配色で手織りで織られています。和紙をつかった糸がつかわれているのだそう。

つくり手紹介でみられた、諏訪好風さんと渡邊隆夫さんのショット。

米沢からいらしていた、諏訪好風さんとカメラ

野の花工房の茜染と紫根染、古代米流、とても気に入っております。諏訪先生のオタク的なこだわりは素晴らしい。また近々米沢へ遊びにいきたいです♡

 

「IMAGIN ONE WORLD」をみることができなかった方々から、もっと紹介してほしいという要望をいただいておりますので、少しずつご紹介していくことを考えています♪

 

このレポの反響がとても良かったようです。

紅型の振袖にあわせる帯 「IMAGINE ONE WORLD」コスタリカの着物と帯

 

196カ国、すべてご紹介できたら楽しいですね♪

 

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