「通し狂言 南総里見八犬伝」演目と衣裳 at 国立劇場 のつづき(^-^)/

終演後はバッグステージツアーへ目

新年の国立劇場は提灯に餅花の正月飾りが華やか~♪
花道を通って舞台に向かいます。花道の長さは19mです。


舞台から観客席の眺め目

上演中は客席は暗いのでこんなにハッキリは見えないでしょうけど、よく見えるのですね。


国立劇場の廻り舞台(盆といいます)は直径約20m。舞台転換につかわれます。
この廻り舞台は歌舞伎が発祥。1758年(宝暦8年)に大坂で狂言役者の並木正三が
独楽の回転をヒントに開発したといわれています。
視覚的に訴える舞台転換は明治以降に海外の劇場で取り入れられるようになりました。

廻り舞台を下からみるとこうなっています

実際に廻してくださいました。かなり早く廻ります!
私は眼が廻ってしばらくフラフラしました(@_@)
中華のお料理になった気分?
中華料理の回転テーブルは目黒雅叙園の創業者の細川力蔵による発案によるもの。
日本人には回転グルグルで効率よくする発想あるようですね。


立っているところは迫りの上。迫りは大小あわせて17基あるのだそうです。
珍しいマングースとの競演。しかも舞台は国立劇場ビックリマーク ←ありがとうございます!

迫りの下はこうなっています。これが奈落の底です。


観客席から舞台に向かって左柄。下手にあるのは黒御簾といわれます。
雨、風、雷鳴などの効果音をだすところ。ここで奏でられる音楽を黒御簾音楽といいます。

上手にあるのは床です。
歌舞伎では竹本といわれる義太夫節を語る太夫と三味線弾きが演奏する場所のこと。


バッグステージツアーでは、観劇した舞台セットのパーツが見られるのも面白い。

天井には壁や背景がたくさんあり、ボタンひとつで操作されるのだそうです。

これらが組み合わされて華やかな舞台が出来上がります。


下手横から急な階段を下りて、舞台の下の奈落へ向かいます。

奈落とは地獄のことで、サンスクリッド語の「naraka」からきているのだそう。
こちらでは大道具の制作もされています。


舞台にあがる迫り。
奈落から人や道具を舞台上に迫り上げたり降ろしたりする装置です。



花道にある迫りのことはスッポンといわれます。
スッポンからは幽霊や人でないものが登場するお約束。

スッポンから上を見あげると花道の灯りがみえます。

花道の下にはシートがかけられた椅子が90席。
花道をさげて観客席にすることも可能なのだそうです。
国立劇場の総席数1610席。花道設置時1520席。

客席の下なのでここでの会話は客席に聞こえます。
ということは…、花道近くの客席での会話はここにも漏れ聞こえてくるわけです(+_+)

花道下の脇を駆け抜けてさらに階段を上って花道から役者さんは登場するわけで…。
役者さんの体力は尋常じゃないですね…((((((ノ゚⊿゚)ノ


階段を上がって、舞台から花道の突き当たりになる場所。鳥屋(とや)です。
ここから役者さんが花道を通って舞台へとでていきます。
役者さんが着替えやお化粧を最終チェックするための大きな鏡があります。

揚幕の向こうは花道です。
揚げ幕は金の輪で吊られているので、勢いよく幕を引くと「チャリン♪」と音がします。

揚げ幕に描かれている文様は国立劇場のシンボル。
奈良薬師寺東塔の奏楽天人から象られたものです。

揚げ幕を引く「チャリン♪」に見送られて花道を歩くと、チャリン♪の音が役者さんの
テンションに影響を与えるというのが何となくわかりますね。


今回の観劇&バッグステージツアーは「着物で歌舞伎」という企画によるもの♪
ご用意くださったレジュメも素晴らしかった!ありがとうございますm(_ _ )m

この日の観客席は和装の方が多く華やかでしたキラキラ

観劇は普段きものを着ない方でも気軽に楽しめるとっても良い機会。
やっぱり劇場にはきものが似合います!



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