大規模災害における軍事組織の役割を振り返って④ | WingMakerのブログ

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WingMakerのような不思議なお話し、気になる本の情報、シャンバラに関しての情報などをUPしていきます。

今回は前回に引き続き

そろそろ大規模災害が近いヤバい時期なので、

そろそろ、災害対策について記事UPしたいと思って

過去の自分のブログを題材に記事を書きたいと思います。

 

今回はこれ

 

大規模災害における軍事組織の役割(7) | WingMakerのブログ (ameblo.jp)

 

大規模災害における軍事組織の役割(8) | WingMakerのブログ (ameblo.jp)

 

軍隊の災害対処を実行性あるものにするには

・・・それに関しての要因は6つある

 

①適時性
②配備された軍事資産が適切であること。
③効率性
④受け入れ国の「受容力」
⑤復旧活動に参加している様々な組織が、情報の共有や、
異なる組織文化間で協力しあい、連携していること。
⑥民間の資産より概ね費用が高い軍事資産を活用するために、
実効性ある資金調達メカニズムを開発すること。

 

軍隊の貢献が必要な災害復旧を行う上で実効性を発揮するためには、
次の条件が必要である

 

①自己完結
②即応
③多機能
④自主対応

 

危機地域の現場に身を置いていない指揮官や
指令部の人員のもとに伝えることを常に求められたなら
次の問題に悩まされる可能性が高い

 

3つの注意事項

 

①上級司令官/司令部の人員が現場の要求を

理解しにくくなる

②行われた意思決定が無効または実地に

不適切なものとなりやすくなる

③意思決定が行われる頃には、状況が

変わってしまい、命令が的外れな

ものになる。

 

災害に対して、有効な対応をするためには
軍事資産やその他の対応機関を72時間以内に

配備する必要がある

 

その目的の為に、さまざまなスキルを備えた

緊急対応部隊
(CCP)の設置を進めている。
CCPは小規模で、迅速に配備可能な

96人編成の部隊で、指揮、統制、連絡の

各能力を兼ね備えている。
9人編成と14人編成の2つの配備可能な

評価チ-ムを抱えており、このチ-ムは

24時間から48時間以内に現地に赴く。

72時間以内に残りの隊員が配備され、人員
増強が図られる。

この部隊はこれ以上増員せず、不眠不休で
任地にあたるように指定されている。
彼らは国際的に、最善策の規範になっている。

 

国家間連合の合同訓練や演習を
通じて相互運用性の課題を克服する。
軍隊に市街地や汚染地域、異なる文化を持つ地域で
作戦を展開する技能を持たせることなどが考えられる。

 

 

◎ティモシ-・ジェレルさんという豪国防省所属の
方の個人的な見解~

 

「東日本大震災における軍事組織の役割」
と「3月11日東日本大震災および核危機への人道支援・
災害救助に関する豪州国防軍の視点」

 

 

豪州軍がすぐに軍を派遣できたのは、決して偶然

ではなく、長年にわたる協力の結果を反映したものだ

 

東北大震災でのキャンベラさんの最初の任務は

豪大使館員とその家族の安否確認だった

・・・まずは自分の部下が19人、豪本国から
訪日中の一行もあり、その安否確認、被害の詳細を

把握する作業

 

核危機ですから、正直なところ、防衛省を訪問して

詳細を聞きたい。ところが心に起きるその葛藤と戦い、
彼らはじっと待っていた。
それはなぜか?
日本にとっても核危機なんて未曽有の大災害は

初めてであり、防衛省、自衛隊の上層部でさえも

状況の把握が必要であり、時間が必要だった。

善意で掛けた電話でさえ対応している暇は
ないはず・・・と思い、防衛省職員たちに

時間的余裕を与え、多忙を極める彼らに

負担を掛けないように配慮した

それも我々の仕事の一つだった

大災害と大規模な津波に圧倒されていた

日本政府は外国の同盟国や友好関係になる

国との間での協力を考える余裕がなかった。
日本では、外国政府からの支援の申し出に

対する正式な窓口は「外務省」である。
しかしながら、外務省はこの危機に関する

日本政府内の意思決定の中枢ではなく、

外国の軍隊からの支援の調整を行うことにも
不慣れ。

初めて遭遇した事態への対処法を、

危機の渦中に学ぶのは困難である。

 

松本外相は、豪州政府の文民組織である

「都市地域・遭難救助機動部隊」の配備に関する

ラッド豪外相の申し出の受け入れを
決定した。

この文民組織は日本政府が2011年2月に

ニュ-ジ-ランドクライストチャ-チで発生した

災害の際に派遣したものと同様の組織で
ある。

そして、都市地域・遭難救助機動部隊、同部隊の

装備および救助犬を派遣するために最適な手段が、

豪州国防軍のC-17輸送機だった。

 

しかし、同部隊の到着は遅れる。
なぜ?・・・豪国防軍が、同部隊の隊員および

装備を安全に軍用機に搭載するのに不慣れだったから。

 

もし、日本でも同じような組織を自衛隊が

運ぶような事態になれば・・・訓練しないと
到着が遅れることになる。

日々の連携訓練とコミュニケ-ションの
大切さがわかってきます。

 

これは自分の友人や家族、会社でも

同様の事が言えると思います。
コミュニケ-ションが大切だ!

 

C-17を最大限有効に活用するには

空輸活動率を上げる必要があり、

それには適切な基地の選定、

パレットによる積荷と搭載に必要な

設備、スペ-スが必要であった。
しかし日本の商業用空港は、これを

備えていなかった。
このため、空軍基地の利用が議論されたが

C-17は大型空輸機であるため、

航空自衛隊のすべての基地が対応可能
という訳ではなかった。

しかも・・・今までC-17を
日本へ派遣したことなどなかった

 

そこでC-17の活動拠点として

横手基地が最適なのでは?
と思い、横手基地への着陸許可について

外務省を協議するとともに、日本領空内に

おいての活動に関する7日間の全面許可に

ついて、外務省および国土交通省と協議した。
さらに防衛省、空幕および統幕の

首席後方補給官が豪州のC-17輸送機が

被災地に向かう事、日本政府と自衛隊への支援を実施
することを了承しているのか否か、

確認する手順を踏んだ。

 

ここで豪州軍は米軍と空輸体制に

統合される訳ですが、
豪州軍は米軍の輸送任務よりも

日本政府の依頼を優先するするという
豪本国の優先順位を明確に示した!