ワインって難しいから卒業しましょう
ここでは、ワインがはじめての方向けに、入門編の知識をお伝えしていきます。細かいうんちくは、あえて書きません。
あなたが「ワインのある生活」を楽しめるように。


今回は、ワインのボトルの色と形状についてお話します。
皆さん、何気なくワインを飲んでいらっしゃると思いますが、よく見るとワインのボトルの形状って微妙に違ったりしますよね。これは実は産地や種類によって異なります。
まず、ワインボトルの色です。
白ワインは、通常透明か、緑(黄緑)、場合によっては茶色の瓶に入っています。
基本、白ワインは熟成を楽しむ(長期熟成する)ものが少ないため、透明の瓶が存在します。
ワインは光が苦手です。透明の瓶は、色付きの瓶より光を通しやすく、ワインの劣化の原因になるのです。
ロゼワインも白ワインと同様、長期熟成するものは少ないです。また、ロゼワインのきれいなピンク色が、グラスに注がなくても見えるように、透明の瓶が使われていることが多いです。
では、赤ワインはどうでしょう?
店頭で見ていただくとわかるように、赤ワインはほとんどの場合、緑色の瓶に入っています。
赤は、白やロゼに比べ、長期熟成させるものが圧倒的に多いので、赤の補色であるグリーンの瓶を使います。これによって、光からワインを守る。造り手さんたちが自分のワインをいい状態で飲んでほしいという配慮ですね。
ボトルの色にも意味はあるんです。
例外的に赤で透明瓶に入っているのが、ボジョレー・ヌーボー。毎年、11月の第3木曜日に解禁となる、あのワインです。ヌーボーとは「新酒」。つまり、その年に収穫されたぶどうで造るワインです。
年を越したら、ヌーボーではなくなってしまいます。
要するに、ヌーボーはできたら早く飲む!=熟成させない。だから、赤だけど透明瓶にはいっているのです。できたてのワインは、色も鮮やかできれいです。透明瓶に入れるのは、その色をみてもらいたいという意味合いもあるかもしれません。
コンビニに並んでいるような国産の赤ワインたちも、フレッシュ感を楽しむものなので、透明瓶に入っていることが多いですね。
さて、次はボトルの形状です。
以下は、ボトルの主な種類です。

ボルドー型
ボルドー型と呼ばれるボトル。
その名の通り、フランスのボルドー地方のワインはこの形状のボトルに入っています。
背が高く、いかり肩。

ブルゴーニュ型
それに比べ、フランスのブルゴーニュ地方で使われる、こちらのボトルはなで肩です。
この違いはなぜでしょう。
赤ワインを長く保存すると、黒っぽいカスのようなものが底にたまることがあります。これをオリといいます。オリは、ブドウに含まれる成分や色素が長い期間を経てゆっくりと結晶化したものです。飲んでも問題はないですが、美味しくないのでできれば取り除いた方が良いです。
ここでボトルの形に戻りますが、ボルドー地方の赤は、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルロと言った小粒で紫色の濃いぶどうを使います。ここで造られる赤ワインは、しっかりとした渋みをもったワインがほとんど。そういうワインは、オリが出やすい。
だから、ワインを注ぐ時に出来る限り、グラスにオリが入り込まないようにいかり肩で受け止める。
そういう構造になっているのです。
ブルゴーニュ地方の赤ワインも長期熟成でオリが出ることもありますが、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルロに比べて、大粒で色素も薄いぶどうを使うので、ボルドー地方のワインに比べるとオリが出にくい。なので、なで肩のボトルになっています。
また、ボトルの底の中央部分が凹んでいます(内側に突き出している)。これもワインを注ぐ時に、オリを舞い立たせない工夫です。ドイツの白ワインや国産の手頃なワインなどは、底が平らな瓶を使っています。
オリが出にくいワインだからです。
例えば、先ほど話したボルドー地方の品種、カベルネ・ソーヴィニヨンはチリ、アメリカ、オーストラリアなど世界の様々なワイン産地でも使われていますが、ボトルはボルドー型を使うことがほとんどです。
一方、ブルゴーニュ地方で使われる品種、ピノ・ノワールやシャルドネなどを使ったワインは、やはり他の国でもブルゴーニュ瓶に入っていることが多いです。
ただし、例外はやっぱり存在します。

こちらは、ドイツワインのボトル
縦長のスリムな形状。茶色がライン地方、緑色はモーゼル地方はの瓶です。ドイツの国境に近いフランス、アルザス地方でもこの形のボトルを使います。

ボックスボイテル型
昔の革袋の形状を伝える美しいボトル
ドイツのフランケン地方やポルトガルのワインなどに使用されます。

スパークリングワインのボトル
シャンパンやスパークリングワインを入れたボトルは、ガスの圧力で瓶が破裂しないよう厚手になっています。
100パーセントではありませんが、ボトルの形状や色は、ワイン選びのヒントになります。
いかり肩のボトル → 渋みがしっかりしている(可能性が高い)
なで肩のボトル → 渋みは比較的柔らかい(可能性が高い)
透明のボトル → 早飲みのフレッシュさを楽しむワイン(可能性が高い)
ワイン選びの参考にしてみてください。
そして、実際に飲んでみて当たっているどうか検証してくださいね。
今日はここまで。
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