レ・ボー・ド・プロヴァンス(Les Baux de Provence)は1995年に成立したAOC(原産地統制呼称)です。このAOCには7つの村が含まれています。レ・ボー・ド・プロヴァンスはこの中の一つの村の名前です。

 アルミニウムの鉱石をボーキサイト(Bauxite)と呼びますが、これはボーキサイトが1821年にレ・ボー・ド・プロヴァンス(Les Baux de Provence)で発見されたことに由来しています。現在のレ・ボー・ド・プロヴァンスは鉱業ではなく、ワインと観光の町になっています。

 アルルとアヴィニョンを結ぶ国道N570は、どのような事情か分かりませんが、2006年に県道に格下げになり、名称もD570nに変わりました。レ・ボー・ド・プロヴァンスのぶどう畑はアルルとアヴィニョンの中間辺りにあり、県道D570nの東に広がっています。

 レ・ボー・ド・プロヴァンスから北にわずか30キロの位置には南ローヌを代表するAOC、シャトーヌフ・デュ・パプがあります。

 レ・ボー・ド・プロヴァンスは赤、白、ロゼを造っています。ロゼの生産量は全体の4分の1程度です。主力は赤です。ぶどうの主力品種は南部ローヌと同じで、グルナッシュ、シラー、ムールヴェードル、サンソーです。

 ここではオーガニック農法とかバイオダイナミックスと呼ばれるぶどうの有機農法が盛んです。10年以上も前から、有機栽培をAOCのルールに組み込むことを、原産地呼称制度を管理する組織であるINAO(Institut national de l'origine et de la qualité)に働きかけています。

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 コトー・デクサン・プロヴァンス(Coteaux d'Aix-en-Provence)は1985年に成立したAOC(原産地統制呼称)です。AOC名に「プロヴァンス」がついているので、プロヴァンス地方全域を対象にしたAOCと勘違いしそうですが、そうではありません。コトー・デクサン・プロヴァンスのAOC名は歴史のあるある町、アクサン・プロヴァンス(Aix-en-Provence)の名前を取り込んだものです。

 コトー・デクサン・プロヴァンスのぶどう畑はプロヴァンス地方ではコート・ド・プロヴァンス(Cotes de Provence)の2万ヘクタールに次ぐ広さで、約4000ヘクタールあります。主力はロゼですが、赤と白も造っています。

 ロゼと赤に使われているぶどうは、グルナッシュ、ムールヴェードル、シラー、サンソーなどで、プロヴァンス地方では一般的な品種です。

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 マルセイユの北、約20キロにあるエクサン・プロヴァンス(Aix-en-Provence)は画家セザンヌの出身地です。その中心部から東に少し行ったところにパレット(Palette)という小さな村があります。

 パレットは赤、白、ロゼを造っています。赤とロゼは主にグルナッシュ、ムールヴェードル、シラー、サンソーなどのぶどうを使っています。AOCの規則では15種類のぶどうを使うことができます。昔から栽培されていた品種を追認したと思われます。

 白はクラレット(Clairette)という品種を55%以上使う決まりですが、AOCのルール上は16種類のぶどうを使うことが許されています。

 AOCパレットは1990年代に発展し、ぶどう畑の面積を、それまでの20数ヘクタールから40ヘクタール超に広げました。それでも、小さなAOCに変わりはありません。

 パレットを代表するワイン生産者はシャトー・シモーヌ(Chateau Simone)で、村のぶどう畑の半分を所有しています。

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 カシ(Cassis)はマルセイユから東におよそ20キロの場所にある村です。石灰岩の絶壁のある入り江で知られる観光地です。海に下っていく急こう配のだんだん畑でぶどうが栽培されています。AOC(原産地統制呼称)の取得は1936年で、プロヴァンス地方では最も早い取得でした。

 カシは赤、白、ロゼを造っていますが、主力は白です。カシで造られるワインの6~7割は白ワインです。メインに使われているぶどうはクレレット(Clairette)とマルサンヌ(Marsanne)です。補助品種としてブールブーラン(Bourboulenc)、ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)、テレ・ブラン(Terret Blanc)などが使われます。

 ロゼワインの生産が多いプロヴァンス地方で、バンドール(Bandol)赤ワインをメインにするAOCです。マルセイユとトゥーロンの中間に位置します。

 バンドールで生産されるワインの7割は赤ワインです。ロゼは約3割です。白も生産していますが、ごくわずかです。

 バンドールの赤ワインに使うメインのぶどう品種はムールヴェードル(Mourvedre)です。ムールヴェードルは小粒で果皮が厚く、アルコール度数が高くタンニンも豊富で香りの強いワインになります。バンドールのAOC規則では赤とロゼはムールヴェードルを少なくとも50%以上含んでいなければなりません。補助品種としてグルナッシュやサンソー、シラー、カリニャンが使われます。



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