八月の 曇りガラスの 向こう側 空の青さを 隠しきれずに
中秋に 雨の次の日 晴れ渡る ただし暑さは 戻ることなく
公園の 目抜き通りは 石畳 風は落ち葉を 連れていかずに
故郷の 星降る夜を 眺めても 私の元に 一つも落ちず
雨上がり 折角掛かった 虹なのに 途中で途切れ 何も結ばず
秋風が 揺らす木陰の 大きさは 夏と比べて 小さくなって
百日紅 いつも見慣れた 風景も 心に留めぬと 朽ちて色褪せ
夕暮れが 落とした影も 濃くなって 夏の頃より 長く伸びてる
住み慣れぬ 都会の夜に 星見上げ あっという間に 数え終わって
あの人と 一緒につくった 思い出の ドライフラワー 風が崩した
晩秋に 全ての枝から 葉を落とす 桜を誰も 振り返らずに
人波に 踏まれ続けて 砕かれて 都会の落ち葉 冬を迎えて
秋晴れの 明るい陽射し 昼過ぎに 西日になって 部屋に差し込む
2023.10.31まで
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