台湾映画『衝組』(2017)を改めて見てみた | 台湾華語と台湾語、 ときどき台湾ひとり旅

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何かと気の重い日々。ウクライナの方のことを思うと本当にやり切れない。そして台湾の未来についても考えずにはいられません。


台湾映画『衝組』は2017年の映画ですが、構想から撮影には3,4年の月日を費やしているようですね。取っ掛かりは2008年から8年間の国民党馬英九政権時代。まさに台湾が大国中国に呑み込まれてしまうことを怖れ、人々の危機感が高まっていた時期です。


経済発展への希求と台湾ナショナリズムの狭間で台湾が大きく揺れ動き、島民分断の危機がすぐそこまでやってきていたあの8年間…。


映画の中で、中国に譲歩し続ける国民党政府に民衆はデモという形で抵抗を示します。若者たちをつなぐ、台湾のことは台湾が決めるのだという強い意志。人気ヘビメタバンドの閃靈(ソニック)のメンバーもデモに参加しシュプレヒコールを上げ、若者を鼓舞するのです。




コメディ仕立てのストーリーで、感動や余韻を求めるにはノリが軽すぎる映画ではあるけれど(なので、我が家のDVDでは2軍コーナーに収容)、台湾の将来に黄色信号が点滅し始めそうな今改めて見てみると、少し勇気が湧いてくる感じです。




ウクライナの人々の安全と自由と安寧を祈ります。平和を、祈ります。