台湾語の文法 難解前置詞「予hōo」と「共kā」 | 台湾華語と台湾語、 ときどき台湾ひとり旅

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予(hōo)

「予(hōo)」は次の三つのキモさえ押さえれば意外にシンプル。

「予(hōo)」の漢字は「予」だけを使おう。

「予(hōo)」に漢字がいろいろ使われていることに、学習者が混乱する最大の原因がある。例え教科書や辞書や歌詞で「給」「互」「乎」という字が使われていたといても、自分で脳内変換させて「予(hōo」にしてしまおう!

「予hōo」には動詞と、前置詞の二種類がある。
二つは全然別物。「予hōo」の目的語の後に動詞がきていなければ、その「予hōo」は動詞だ!「~に…をやる、あげる」という意味の動詞。それ以外は前置詞で、使役「~させる」と受け身「~される」を表す。


③前置詞「予hōo」のあとは必ず動作の主(行為者)がくる。
というのさえ覚えておけば相当にシンプル。使役「~させる」と受け身「~される」は、行為者は一緒で話者の見方や感じ方が違うだけ。「させる」だろうが「される」だろうが、「予hōo」の後に来るのは動作の行為者。あとは文脈で「させる」と「される」を訳し分けるだけ。




共kā


実は超複雑で超ややこしいのは「予hōo」よりも「共kā」の方。とにかくいっろんな意味があって、本当に難しい。ので、まずは漢字を脳内統一して「共」一つにしておきたい。日本のテキストだと「給」の字が使われていることが多いが惑わされないで!!




共kā」は前置詞。ざっくり分けると次の4つの意味(使い方)がある。

1)動作の対象など(~に、~に対して)


例えば


我共你拍電話。

(私はあなたに電話をする)


我共你講。

(私はあなたに言う)


などなど…。中国語で言うと前置詞「給」や「跟」に相当する。



2)受益者など(~のために、~のかわりに)


例えば、


共咱的球隊加油。

(うちのチームを(のために)応援する)


我來共你介紹一下。

(私があなたに紹介しましょう)


などなど…。中国語で言うと「為」や「給」や「替」や「幇」など。



3)処置文で目的語を前に出す(~を)


かなりのマニアックな文法ポイント。それなのに、実際によく使われる文型。学習者は多分ここで脱落。


你共房間掃掃leh。

(部屋を掃きなさい)


老師共阿花罵。

(先生は花ちゃんを叱った)


などなど…。中国語で言うと「把」や「将」。



4)動作の対象だが日本語で「~から…する」と訳せるもの


③の上をいくわけわからなさ。考える気力を思わず喪失。


我共伊借

(彼に(から)借りる)


這是共伊提的

(これは彼に(から)貰ったものだ。)


などなど…。中国語で言うと「向」や「跟」など。