台湾の近代歴史ドラマ『紫色大稻埕』見ています | 台湾華語と台湾語、 ときどき台湾ひとり旅

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以前チラ見していた台湾語ドラマ『紫色大稻埕』、Netflixで本格視聴開始。あらすじは↓のサイトが最高に詳しくわかりやすい。

 

 

物語の冒頭はサンフランシスコ。アメリカに移住した台湾の画家、郭雪湖(金火)が親友の息子に彼の父親との思い出を語り始める。彼が青春時代を過ごした1920年代の台湾、大稻埕を回想する形で話は進んでいく。


郭雪湖という名前は知らなくても↓の絵は知っている方も多いだろう。大稻埕の賑わいを描いた《南街殷賑》、郭雪湖はこの絵の作者である。


台湾膠彩画の先鋒であるこの郭雪湖を中心に、その後の台湾で活躍する台湾の画家たちと、彼らを取り巻く人々の物語。史実に基づいて作られているので歴史の勉強にもなる。



じっくり見ているのでまだ第7話(全22話)。20年代の台湾は植民政府当局の抑圧もまだそれほどひどくはなく(戦争勃発以降苛烈を極める)、比較的平和な時代。まだ安心して見ていられる。


文化人や学生は民主と平等を求め、若者は伝統の軛(くびき)から抜け出そうとし、芸術家は台湾の風景や言語に目を向け始める。社会の底辺の底辺にいた女性も覚醒し立ち上がり歩き出す。そんな時代の台湾。

 

Netflixさん、台湾のいいドラマや映画を配信してくれて本当に気に入っているのだが、タイトルと字幕がちょっと…ゴニョゴニョ。このドラマにしてもNetflixでのタイトルはフランス語の『La grande chaumière violette』しかないのよ。普通に『紫色大稻埕』ではなぜダメなの?

 

これから時代はどんどん辛いことになっていくから(二二八事件まで描かれている)覚悟は必要だけど、それでも先が楽しみ。セリフはほぼ台湾語ですが、皆様もぜひご一緒に。