鐵齒(tiěchǐ/thih-khí)2➡強情っぱり、迷信を信じない | 台湾華語と台湾語、 ときどき台湾ひとり旅

台湾華語と台湾語、 ときどき台湾ひとり旅

台湾華語は研究中、台湾語は独学中、台湾へはいつも一人旅!の、たまりが、台湾華語と台湾語、台湾旅行と台湾映画と台湾ドラマ、そして台湾文学について語り尽くします

以前も書いたこの言葉(過去記事)、台湾語由来の台湾華語である。なかなか訳が難しいなあ。と思っていたが、呉明益『單車失竊記』でも登場し日本語翻訳版『自転車泥棒』(天野健太郎訳)でも「強情っぱり」と訳してあった。

そして『自転車泥棒』で出てきた「鐵齒」がどういう文脈で使われているかを見ると台湾語「鐵齒」の意味もよくわかる。引用させて頂くと…。

正直なところ、僕は「運命」など信じてはいない。人生とはランダムな数字のなかから、無作為選択して進むだけのことだ。そこに「運」はあれど「命」はない。だからだろう。母はいつも、ぼくのことを「強情っ張り」と呼んだ。
(p65、7〜9行目)

数年前、台湾朋友から呉明益先生のサイン入り本を送って貰った。面白いから絶対読んでと言われていたが台湾語出現率も高いしけっこう哲学的な表現も多いしでなかなか進まなかった。諦めて日本語版を買って読んだら、面白いこと面白いこと!!





翻訳者の天野健太郎さんに心から感謝した次第。早すぎる死が本当に残念です。