オシャレ番長アモイ男子と閩南語 | 台湾華語と台湾語、 ときどき台湾ひとり旅

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数年前、中国の福建省アモイを訪れたときお世話になった人の息子さんが日本に留学しに来ていて、ずっと仲良くしている。

このアモイ男子、相当なオシャレ番長。会うたびヘアスタイルが違う。髪の色が違う。家がお金持ちなので、いつもいいものを着ている。中国に帰省するときは、お母さんのために資生堂の化粧品をごっそりおみやげに買って帰る。

昨日久しぶりに会ったが、めっちゃおしゃれなコートを着て、伊達めがねをかけていた。コートはお母さんが買ってくれたイタリアのブランドのコートだそう。

・・・と、書くと「うわっ」と思われてしまうかもしれないが、これが実に素直ないい子なのである。勉強も真面目にやっている。お金持ち特有のゆとりなのかもしれないが、ギラギラ・イライラ・ギスギス・ピリピリの無い、おっとりとした、ホントすなおーーな性格である。

アモイは台湾語のモトとも言える「閩南語」(このあたりの言語名等の表現は実に難しいのだが、詳しくは→コトバの名前を見てくださいね)が話されている地域である。まったく同じではないが、台湾の閩南語(台湾語)とは、基本的に通じ合う。

しかし台湾における台湾語と同様、アモイでも閩南語のできない人が増えている。そのことに危機感を覚えて、地域の貴重な文化言語資源を残そうとがんばっている人たちもいる。が、その未来に対する悲観的な予測も多くみられるのが現状である。

わたしの友人のアモイ男子も両親は閩南語話者だが、本人はずっと「普通話」で育ってきて、高校に入ってから周りの影響で話すようになったという。わたしが何かと閩南語の話をふっても、なかなか乗ってきてくれない。ホントに興味がないみたいだ。ちなみに、彼の中国語は、気持ちいいくらい捲舌音のない「ザ・南方系普通話」。台湾朋友Bさんにも一度会わせたことがあったが、台湾人の彼女をして「(話し方が)めっっちゃ台湾ぽい!」と言わしめた、台湾華語にちかーい(特に発音)中国語である。

昨日もわたしはしつこく台湾語を披露。コートはお母さんに買ってもらった、でも靴は自分でネットで買った、と彼が言うので

  偌濟錢? (guā-tsē tsînn? ) いくら?

ときいたら、最初はピンとこなかったみたいだが(わたしの発音の問題もある!)、ああ、「多少銭?」ね。うちの母さんは“偌濟? (guā-tsē?) ”とだけ言うよ。と言っていた。それでまたまたしつこく

 你的序大人好無? (Lí ê sī-tuā-lâng hó bô ?)  ご両親はお元気?

ときくと、「序大人」って何?と・・・。「父母親のことやん」と言うと、そうなんだ、閩南語は知らない単語たくさんあるんだよ。ということであった。わたしの発音の問題も大きいし、両地域での語彙の相違も大きいだろうから、ま、よくわからないんだけどね。