レスキュー女子es番外 『料理でコーチング』 -7ページ目

 

 

 

昨日、塾で最後の授業を終えた娘は、

 

お世話になった教職員の方一人一人をつかまえて、

 

 

「今までありがとうございました」

と、挨拶をしたらしい。

 

 

夜、塾から電話があり、

 

「受験前にそんなことを言う生徒はいなかったので、みんなびっくりしたんです。だから、お礼は合格してからねって行っておきましたよ」

 

と、伝えられた。

 

それを聞いた奥さんは、

 

「なんて素敵な娘なんだ。もう十分親孝行だよ。それを聞いてスッキリした」

 

と、晴れやかな顔をしていた。

 

「なんでスッキリなの?」

 

「だって、あの子だったらどこに行っても大丈夫だもん。合格したところがあの子に必要な学校ってことなんだよ」

 

娘は家では受験の話を一切しない。

 

 

今朝も淡々と準備をしていた。

 

 

付き添いの奥さんと玄関に立ち、見送るわたしに、

 

「じゃあパパ、行ってくるね」

 

「おおっ!行ってこい!」

パパ。受験させてくれてありがとう。じゃあ、行ってきまーす!」

 

ドアが閉まったとたん、キューッと胸が締め付けられた。

 

ちょっとウルウルもする。

 

 

なんだよ〜あいつ。俺より大人かよ〜。

 

 

今日は午前、午後と2回。

 

明日も午前、午後と2回。

 

今晩、帰宅したらすぐに食べてすぐに寝て、明日は雪かもしれないので予定より早起きをする。

 

 

だから、チャーハンの作り置きをした。ネギと生姜たっぷりのチャーハン。

 

 

わたしにできることは、これくらい。