昨日、塾で最後の授業を終えた娘は、
お世話になった教職員の方一人一人をつかまえて、
「今までありがとうございました」
と、挨拶をしたらしい。
夜、塾から電話があり、
「受験前にそんなことを言う生徒はいなかったので、みんなびっくりしたんです。だから、お礼は合格してからねって行っておきましたよ」
と、伝えられた。
それを聞いた奥さんは、
「なんて素敵な娘なんだ。もう十分親孝行だよ。それを聞いてスッキリした」
と、晴れやかな顔をしていた。
「なんでスッキリなの?」
「だって、あの子だったらどこに行っても大丈夫だもん。合格したところがあの子に必要な学校ってことなんだよ」
娘は家では受験の話を一切しない。
今朝も淡々と準備をしていた。
付き添いの奥さんと玄関に立ち、見送るわたしに、
「じゃあパパ、行ってくるね」
「おおっ!行ってこい!」
「
パパ。受験させてくれてありがとう。じゃあ、行ってきまーす!」
ドアが閉まったとたん、キューッと胸が締め付けられた。
ちょっとウルウルもする。
なんだよ〜あいつ。俺より大人かよ〜。
今日は午前、午後と2回。
明日も午前、午後と2回。
今晩、帰宅したらすぐに食べてすぐに寝て、明日は雪かもしれないので予定より早起きをする。
だから、チャーハンの作り置きをした。ネギと生姜たっぷりのチャーハン。
わたしにできることは、これくらい。
