レスキュー女子es番外 『料理でコーチング』 -3ページ目

 

 

娘の中学受験も終わり、

 

体調も整ったところで、

 

待望の、

 

スパムおにぎり

 

わたしにとっても、

 

2001年にハワイで、

 

当時ニューヨークメッツに入団して自主キャンプを行なっていた新庄剛志の取材以来、

 

実に17年ぶりのスパムおにぎり。

 

娘にとっては人生初。

 

 

缶を開けると、

 

いかにも毒々しい匂いと、ベトベトの油でコーティングされたスパム御本尊様が出てまいりました。

 

それを厚めに切って、

 

フライパンに油を敷かずに焼きます。

 

しっかりと。

 

カリカリになるまで。

 

 

そして、炊きたてのご飯を小さく握って、

 

スパムの表面にマヨネーズを塗って、

 

 

ご飯の上にポンと置き、

 

 

 

 

最後は海苔で巻いて口に運ぶ。

 

 

 

 

 

ほれ!

 

 

 

 

キャーッ!!

 

 

独特な工業的な香りと自堕落な油が口の中に広がって、

 

 

うまーーーーーーーい!!!!

 

 

「うっまっ!!うっまっ!!なにこれ?めちゃくちゃ美味いじゃん」

 

 

娘は、

 

この日本人には決して生み出せない異国の自堕落な味に、

 

大感激!!!

 

 

勢い止まらず、

 

気がつけば3個も平らげておりました。

 

 

 

しかし、それからわずか1時間後には、

 

「胃がもたれて気持ち悪い。ゲップが臭い。体が重い」

 

 

と、文句を垂れ始め、

 

「もう二度と食べたくない」

 

と、まで言う始末。

 

 

そうなんですそうなんです。

 

最初はそうなんです。

 

 

 

体は毒を外に出そうとします。

 

 

その苦しみなのですが、

 

 

時間が経てば、

 

脳はその毒をまた求め始めます。

 

 

 

嗜好品とはそういうものなのです。

 

 

 

これで、娘もまた一つ、

 

世間の恐ろしさを知ったことでしょう。