経験が成長を生む
緑子さんが、次にママ友と対決したのは、学童保育の役員決めのときでした。
学童保育(がくどうほいく)とは、
主に日中保護者が家庭にいない小学生児童(=学童)に対して、授業の終了後に適切な遊びや生活の場を与えて、児童の健全な育成を図る保育事業の通称である(Wikipedi引用)
ママたちは働いているから、学童に通わせる。
しかし、前も書きましたが、緑子さんの住む地域には自営業の方が多く、申請も自由に書けるので、一応働いていることになっていましたが、実際はフルで働いていないママたちが立ち上げたさくら会という会があり、七夕会、学童祭り、クリスマス会、餅つき大会などを企画し、平日でも招集されているような状況でした。
役員になったらその中心を担わなければならないので、役員決めのときにいったん子供をやめさせて、また改めて入り直そうというママが多かったのです。
それほどみんな役員はやりたくなかったのです。
辞めなかったママたちが招集され、役員決めをすることになりました。
例の、保育園の役員を緑子さんに押し付けた一人のママもその中にいて、その方がまた、
「欠席の方にやっていただきましょう」
と、提案していました。
緑子さんは、自分が保育園の役員決めのときもこのように行われたのだな、と思ったそうです。
わざと、欠席した人もいるかもしれない。
だけど、本当に理由があってこれなかった人もいるかもしれない。
少し様子を見ていると、小学校で初めて一緒になったあるNママが、
「そんなに役員をみんながやりたくないのなら、この会をいったん休止するというのはどうでしょうか?」
と、提案したのです。
すると、緑子さんに役員を押し付けたママが、
「ずっと続けてきたものを自分たちの代で終わらせることはできません。やはり続けるべきです」
と、譲りませんでした。
緑子さんは、じゃあ自分がやればいいのにと思っていたそうです。
そして、会の流れは欠席者を役員とすることになりそうになったとき、緑子さんが発言しました。
「すみません。
ちょっとお話したいことがあります。
私は保育園の役員決めの日に子どもが扁桃炎で2週間くらいお休みをしていました。
そのときに私のところにだけ、役員を決めるというお知らせのメールが届きませんでした。
(メールを送った方の顔を見ながら)そして、満場一致でわたしが役員に決まりました。
私に事前に許可なく決定しました。
『決まった」という、お知らせだけもらっても、理由がこちらとしてはわからないので、その会をまとめた方に理由を聞こうと何回も連絡しても、まったく電話に出てくれず、やがてその方は退園されてしまいました。
なぜだかわかりません。
欠席裁判をされた側から意見を言わせていただきますと、非常に不愉快でした。その場で『欠席裁判はいけない」と言ってくださる方も一人もいませんでした。とても仲良くやっていると思っていたのに、残念に思いました。
そしてこのやり方はフェアではない。
それほど皆さんがやりたくないのなら、そんな会は存在しない方がいいのではないかと思います。
ですから、わたしはNさんのご意見に賛同します」
欠席裁判をしてでも役員を決め、会を存続すべきだと、そう言ったママはずっと下を向いていたそうです。
会合の空気は凍り付きました。
また、みんなの反感を買っていたのかもしれません。
でも、緑子さんは、
最初に毅然とした態度をとることが肝心なんだ。
そのことが、ママ友相手の抑止力になるとは、とうてい思わないけれど、
自分自身への宣言となる。
わたしは、これから6年間、この態度を貫こう。もう、自分に嘘をつくのはやめよう。
結局、押し付けたママが役員を引き受けることとなりました。
ママ友が友達になった
緑子さんはその後も誰とも自分からはおつきあいはしませんでした。
学校の参観のときも、私に話しかけないでオーラを出し、拒否感をあふれさせました。
ある参観日の日、一人のママが近づいてきました。
あの会合のときにそんなに役員をやりたくないのであれば、会を休止したほうがいいのではと提案したNママです。
「こんにちは。いつも子どもが緑子さんのお子さんと仲良くしていただいてありがとうございます」
「いいえ。こちらこそ」
「あの。保育園の役員決めのときは大変だったんですね」
「ええ。まあ」
「わかります。私も押し付けられたから。でも緑子さんのようにあんなふうに言えませんでした。だから良かったです」
と、言ってにっこり笑って去って行きました。
同じクラスに、「話しかけないでオーラ」を出しているママがもう一人いました。
緑子さんは、そのママからも、参観日で会うたびに話しかけられるようになりました。
それから、役員決めで振り回されたもう一人のママも、緑子さんと仲良くなりました。
緑子さんは、彼女たちと一斉にみんなで集まるようなことはしません。
彼女たちも、誰一人として、「今度みんなで集まらない?」なんて言ってきません。
緑子さんは、Nママと学校で会ったときには二人きりで話をします。
同じクラスの話しかけないでオーラのママとも、偶然出会ったときには話をします。
もう一人のママとは、家族ぐるみで一緒にご飯を食べたりするような仲になりました。
でも、子供同士は仲がよくはありません。
だって、男の子と女の子だから。
でも、親同士は仲が良いので一緒にお酒を飲みます。
友達とはそういう関係です。
すべての人とは仲良くならなくてもいい。
嫌なことは嫌という。
難しいかもしれませんが、その後には本当のものだけが残ります。
その後の、”その”とは、
ママ友との、言葉では言い尽くせないほどのトラブルの数々です。
子供の親である以上、避けて通れない問題なのかもしれません。
子供の本音
でも、これだけは、頭に叩きこんでください。
子供は、家族ぐるみの付き合いがしたいなんて、これっぽっちも思っていません。
子供は、ママ友グループの中で苦しんでいるママの姿を見たくはありません。
子供は、たいして仲が良くない家族同士で、バーベキューをやったり、お花見をしたり、ハロウィ〜ンパーティーをやりたいなんて思っていません。
子供にとって、「子供のためにママ友を作らなくてはならない」なんて、思われるのは、はなはだ迷惑です。
子供は、ママ友という場を維持するための道具ではありません。
子供は、ママ友という場とは、今後一切無関係です。
子供は、
「ママ、そんなくだらないこと考えてないで、もっと、こっちを見てよ」
そう叫んでいます。
これが、こどもたちの本音です。
おわり
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