59609(三笠鉄道村 三笠鉄道記念館) | 海水浴特急【全国保存蒸気機関車めぐり】

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全国各地470余りの保存蒸気機関車を訪ねています。現在の訪問数450機です。

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道央の保存蒸気機関車めぐり、12機目は三笠鉄道記念館に保存されている59609です。
クロフォード公園からいよいよ三笠鉄道記念館へと移動しました。
この旧三笠駅~旧幌内駅間は軌道が残されていて、この2.5kmの区間を整備して2010年(平成22年)4月29日に三笠トロッコ鉄道がオープンしています。旧幌内駅ヤードに設置されたここ三笠鉄道記念館のご紹介はまた後日。まずは訪問の主目的である59609をご紹介します。


59609
1921-11月:川崎造船所兵庫製番708 配属仙台局当初配置不明
1931-1月:一ノ関区
1933-4月:長町区
1934-1月:新得区
1950-4月:池田区
1955-11月:苗穂区
1958-4月:岩見沢区
1976-3月:廃車
1976-12月:三笠市運動公園にて保存
1988-8月:三笠鉄道記念館に移転・保存(ナンバープレートのみ59609で実際は29622)


この59609で忘れてはならないのは、ほぼ(間違いなく)新潟県立自然科学館の29622と入れ替わっているということでしょう。すなわちここ三笠鉄道記念館にあるのは本当は29622、新潟にあるのが本当の59609ということになります。
なんともややこしい話ですが、これはそれぞれの機関車が岩見沢で廃車後、小樽築港区で留置中にナンバープレートを撤去後白ペンキで記入された時点で、機体の取り違えが発生していたという説が有力です。
29622の来歴も確認してみましょう。


29622
1918-6月:川崎重工兵庫工場製番382 東部局配属当初配置不明
1933-6月:長野区
1964-4月:坂町区
1972-4月:深川区
1974-12月:岩見沢第一区
1976-1月:廃車


確かに両機とも1976年に廃車となっていて、同じ場所に保管されていたとすれば取り違えも十分に有り得ますね。両機とも北海道での実績があるのでここ三笠は良いでしょうが、坂町区への在籍があり地元機として29622を迎えたはずの新潟にとっては、機関車が実は純粋な北海道機である59609であったことは「まじかよ!」的な話でしょうね。両機とも今さら車番を変えるわけにもいかず、現在つけられているンンバープレートの機関車として紹介されています。

機関車の状態は有料施設内・展示庫内保管ということで良好ですが、驚くほどの状態ではありません。部品の欠品こそありませんが、車体の塗装はかなりひび割れていて、ちゃんとしたケレン+塗装が必要だと思われます。全体的に埃もかぶっていて、メンテナンスに十分な手が回っていないようです。これは小樽博物館にも言えたことですが、たくさんの保存車両を維持・管理するというのは、財政の厳しい地方行政としては本当に大変なことなのだと思います。



※2014年9月6日訪問
※2014年訪問数 76機
※累計訪問数  337機