剣護身術には「千手」という格闘技経験者と戦う技術があります。


両手を前に出し、攻撃しづらくしながら、

致命的な攻撃を受けない様にする剣護身術独自の護身戦法です。


通常どの戦うスポーツでも、防御に専念されると相手は非常にやりづらくなり、決着がつくまでに時間がかかってしまったり、勝負がつかなくなってしまうことがある為、お互い積極的に攻撃する事が求められます。


最近では攻撃しないと減点になってしまうのが当たり前になりました。


アマチュアは「勝つ事」

プロはそれに加えて「魅せる事」も求められます。

戦いがつまらなくなってしまったら興行にも差し支えますからね。

時間的制約もありますし。


さて!

一方千手では、この「勝負がつかない」事を逆手に取っていくわけなんです。


ただ「防御に専念」するわけではありません。「こいつ攻撃してこないぞ」とわかったらやりたい放題できますから精神的にとても楽になってしまいます。


千手は攻防一体の技術を使っていくので、格闘技経験者でもなかなか使いこなせない難しい技術です。

今までの戦いの概念を壊さなければならないので、それが難しいのです。


しかし格闘技経験のない方にとっては獲得しやすい護身技術になっているという、

非常に面白い戦法なんですね!


さて本題。

この千手、実は組手だけやってもなかなか身につきません。

何故なら組手だとその場対応になってしまうからです。

システム化するには、

順を追って少しずつ身体に覚えさせていく必要があり、その為に「型」が重要になってきます。


剣護身術では

「一刀」「肘刀」「十字刀」を学び

「一刀一刀肘刀」などのコンビネーションを身体に染み込ませていきます。

これに蹴りを加え、自分なりのコンビネーションができたら、組手で試します。


こうした「実験と検証」が千手を使いこなす手立てとなるでしょう。


これらも

「相手を倒そうとする攻撃」ではなく

「相手がやりづらい状況をひたすら作る為の攻撃」というユニークな発想です。


組手においては相手の攻撃に集中します。

それに合わせてコンビネーションを発動する。型の動きは身体に任せます。


「KOする意識に持っていかない」


ここがポイントになります。

(格闘技経験者にとっては至難の業!)


KOの意図こそ、ノックアウトされてしまう最も大きな要因だからです。


最大級の砲弾を受けないこと、

出させない事。


それが「負けない戦い」の真髄なんですね。


なので型を何通りか身に付ける必要があります。

実戦は型通りにはいきませんが、型の流れはやがて自然な動きに変わっていきます。


実際の場面では声掛けしながら千手を使う事になるでしょう。

勝負がつかない状況にし、

「なあ、もうやめようよ」と促す。


あくまで「倒そうとしない」

ところに実は勝機があるという。

それが「生き残る術」となっているんですね。


どうやったら私も含め、誰もが千手を使いこなせる様になるのか、その為の練習を研究していきたいですね。


勇気MAX!