どこに住んでいても
僕はいつの間にか海に引き寄せられる
街に住んでいても
不可思議な巡り合わせが起きてまた海の傍にいる
僕は運命なんてものは信じないけれど
海は定めみたいなものかと思うことがある
なぜなのか僕にはわからない
わかりたいとも思わない
ただそうであるということなのだ
きっと年老いたら
僕は砂になるだろう
身体が砂になれば
海が僕の心になる
海は永遠に揺らいでいるだろうけれど
砂はいつも風に波立っているだろうけれど
きっと砂の意識はとても明晰で
この世界がどのように息をし
どのように耀くかを観るだろう
命はそのときには風になっているだろう
そうした日々に
僕というものを覚えているのは誰だろうか
海の波 砂 それとも風か
いずれであっても
僕は海の傍にいつまでも居ることになる
おそらくは
静かなる砂のものとして
この身体の記憶の一粒として
砂はいつまでも熱いことだろう