何とかの日に | 不完全な切り紙細工

不完全な切り紙細工

 誰も聴く人がいないのに歌いつづける歌がある
誰も見る人がいないのに踊りつづける踊り手がいる
誰も読む人がいないのに書きつづけられる言葉があって
不完全な切り紙細工を幾つも幾つもつなげていけば
そこに何かの絵が生まれるものと願う鋏がここにある

 
 
 爽やかな風と青葉の
 この季節

 何とかと何とかの日

 いつものように
 チョコレート一箱とベルモットを一本買って
 蓋とコルクを開け
 海に流して
 箱のシールをボトルに貼り足して
 ボトルだけ持って帰る

 そうやって何本の空のボトルを
 持って帰れるか

 わからない

 でも

 全ての何とかさんたちへ
 いつまでも良い何とかの日になりますように

 それは何度でも
 願える気がする


 海はいつも青くて親切だ